結婚生活も長く熟年夫婦にもなると、他の人にはわからない夫の些細な変化にも気が付けるものです。これは、夫が妻にだけ見せた弱音で事態が好転した筆者の知人夫婦の絆の話です。
夫に舞い込んだ転職話
私の夫はとにかくポジティブ思考で楽天的な人でした。そんな夫に取引先からのスカウトで良い転職話が舞い込んできました。
これまでのキャリアを活かせる申し分のない好条件に迷わず転職を決めたのですが、勤務地が家から遠く、子どもたちの受験や進学のタイミングもあり、単身赴任をすることになったのです。
夫は明るく前向きな性格で人当たりも良いので、新しい職場にもすぐに溶け込んでいるようでした。
元々家事や家のこともよく手伝ってくれていたので、単身赴任での生活も不自由なくこなしていました。
毎晩日課の家族電話
単身赴任になってから、毎日の日課で夜には電話をしていたのですが、転職から半年ほど経った頃から、電話の声に元気がなくあまり仕事の話をしなくなっていました。
会社で何かあったのか聞いても、「何も問題ない」「大丈夫、大丈夫」と答えるだけでしたが、結婚生活も20年を超えた夫婦です。声だけでも夫の些細な変化に気付かないわけがありません。
すぐに夫の単身赴任先に様子を見に行くことにしました。