クリスマスイブの惨事
私の息子は、昨年のクリスマスイブに手の小指を骨折するというトラブルに見舞われました。
救急車で運ばれた整形外科へ行くと、「こちらでの処置には限界があります。紹介状を書くので、F総合病院へ行ってください。おそらく手術になると思います。」とのことでした。
専門の先生が翌日に診察するとのことで、その日は一旦帰宅することに。
一旦学校へ戻ると、担任の先生・教頭先生・校長先生が待っていて、息子のことをとても心配してくれました。
M先生
校長先生は「学校の責任で痛い思いをさせてしまって申し訳ありません。息子さんが学校生活を少しでも過ごしやすくなるように配慮しますので、何でも言ってください。」と言ってくれました。
すると、私たちが話していた会議室の前を男性が通り、「あれ?」と言って会議室の中に入ってきて、教頭先生が「体育担当のMです。」と紹介してくれました。
え?
M先生は息子の顔を見て「あ? 折れてた?」と一言。
息子が「明日大きい病院へ行って、手術するみたいです。」と言うと、あろうことかそのM先生は「え~? 手術? 大変じゃん!」とニコニコとした顔で息子の頭をポンポンと叩いたのです。
私はその様子を見て一気に頭に血が上りました。
別にM先生が悪いわけではないですが、この状況でよく笑えるなと腹が立ったのです。
校長先生や教頭先生も同じことを思ったらしく、「M先生、重傷なんですよ?」と言ってくれたのですが、M先生は私の方を見て「失礼しまぁす♪」と軽い感じで挨拶し、ぺこりと頭を下げて会議室から出て行ってしまったのです。
非常識
私は思わず「何なんですか? あの先生。」と言うと、校長先生たちは頭を下げて平謝り。
後日、きちんとした謝罪をしてくれましたが、あんな非常識な先生もいるんだと呆れ果ててしまいました。
息子は結局、全身麻酔で手術をし、入院も余儀なくされるほどの重傷でした。
息子曰く、M先生はとにかく嫌われ者で、生徒からは敬遠されている存在とのこと。
子どもたちの見る目も確かなんだなと変に納得させられた出来事でした。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。