これは筆者の友人が、勤務先でパート社員を募集した時に遭遇した【とんでもない求人応募者】のお話です。面接をしに来たとは思えない言動に動揺する面接官。そして面接後も……!?

予定時刻より30分も早く来た応募者。ラフな格好で足を組みながら……

私は地方都市の商社で、管理職として働くアラフィフ女性です。これは以前、事務職のパート社員を募集することになった時の話です。

応募者の面接は私と、若手の女性社員と2人で行うことになりました。求人サイトに募集を出したところ、30代のAさんと言う女性から応募があり、早速面接することに。

当日、面接の予定時刻より30分も早く、Aさんはやって来ました。「面接時間を間違えて来てしまったのかな?」と思いながら、急いで面接場所である会議室に向かいドアを開けると、足を組んで椅子に座っている女性が、面倒くさそうに「こんにちは〜」と挨拶してきました。

服装もスウェットにデニムパンツというラフな格好だったため、一瞬間違えて別の会議室に入ってしまったかと思ったほどです。しかし名前を聞いてみると、彼女は間違いなくAさんでした。

気を取り直して、「志望動機は何ですか?」と質問すると「私は大手企業での勤務経験があるんですよ。だから本当はもっと大企業で働くべき人間ですが、求人の条件が良かったので、ここで働いてあげるんです。」という返事が。

履歴書の職歴欄のところには、確かに大手企業の名前が書いてあります。しかし、いくら華々しい経歴があれど、私はAさんに対して「一緒には働けなさそうだ」と感じてしまっていました。

その後は、もう一人の面接官が事務的にいくつか質問をして、面接は終了。異様な空気感の面接が終わり、ホッとする私たち。しかし、これだけでは終わらなかったのです。

次の日【正社員の中途採用者】向けの転職サイトに書き込みが

次の日、有名転職サイトの掲示板に「A社(うちの会社)の面接に行ったが、〇〇と●●(私ともう一人の面接官の名前)という社員の態度が悪い」「最低な会社だから受けない方がいい」という批評が長文で書き込まれているのが発見されました。

その転職サイトは、本来【正社員の中途採用者】向けのサイトなので、パートの求人に応募してきたAさんは対象者ではないはずですが、その内容は間違いなくAさんが書いたもの。

個人名が挙げられていたこともあり、すぐに削除してもらうことができましたが、上層部から呼び出されて詳しく面接の経緯を聞かれるなど、散々な思いをしました。

今後、万が一自分が面接を受ける立場になっても、企業に対して「私が働いてあげる」なんて気持ちで応募することがないようにしようと、強く思う出来事でした。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2025年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。