「親ガチャ外れ」にムカッ!
中学生の息子を育てるAさん。息子は絶賛反抗期中でAさんに対して生意気な態度で接してきます。中でもAさんが気になるのが「親ガチャ外れだわ〜」という息子の発言。
命がけで産んで大切に育ててきた息子が、親を当たりだの外れだのジャッジするのが気に入りませんでした。
「反抗期なんだから仕方がない」と我慢できる日もあれば、ムカついて言い返してしまう日もあります。口を開けば反抗的な息子に疲れて、Aさんはなるべく息子と接触するのを避けるようになっていました。
「俺って子ガチャ外れ?」息子からの問い
Aさんが息子となるべく話さなくなってから、家庭ではギスギスした雰囲気が続くようになりました。そんなある日、息子がAさんにある問いを投げかけてきます。
「俺のこと子ガチャ外れだと思ってるんでしょ?」
Aさんは息子からの質問に驚き、悲しくなりました。そして、出産や子を持つことをガチャと表現してしまう息子の感性を危険だとも感じ、きちんと話をしなければと思ったのです。
届け! 母の思い
「どんな子どもだとしても当たりも外れもないんだよ。生まれてきてくれただけで感謝してるからお母さんは一生懸命育てるんだよ。どんなにいい子でも反抗的でも、人に当たりや外れなんてないの。出産はガチャなんかじゃなく、お母さんはあなたに会いたくて望んであなたを産んだんだからね」
Aさんは息子の目をまっすぐに見て言いました。息子は「ふーん」と言っただけでしたが、Aさんは伝えたいことを伝えられたので満足です。
そこからも息子の反抗的な態度は相変わらずでしたが、1つだけ息子の態度に変化が見られるようになりました。
ちょっとした息子の嬉しい変化
Aさんが話をしてからの息子は、人を当たり外れと言うことはなくなりました。「親ガチャ」という言葉も使うことはなくなり、Aさんはほっとしました。
それだけでなく、息子はAさんに対して感謝を言葉で示してくれるようにもなったのです。
「ありがとう」
Aさんに聞こえるかどうかわからないような小声ですが、難しいお年頃の息子から発せられる感謝の言葉だと思えば十分です。
Aさん自身も息子の反抗的な言葉に心乱されることなく、生まれてきてくれたことへの感謝の気持ちを忘れずにいたいと思っているそうですよ。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。