「ピアノを辞めるなんて許さない!」と、好きなことをさせてもらえなかった少女時代を持つA子。親となった彼女が、娘への想いを、自身のエピソードを交えながら話してくれました。
はじめに
私は一児の母です。
最近、娘がピアノを習いたいと言い始めたことがきっかけで、昔の自分を思い出しました。
子どもには、好きなことに挑戦させて、楽しく学んでほしい。
そう思うのが親心だと思うのですが、私の母は違ったのです。
自分の人生は、母の所有物
「ピアノを辞めるなんて、絶対に許さない!」
毎日のように母から怒鳴られ、泣きながらピアノに向かう日々。
ピアニストになる夢を叶えられなかった母は、私に志を継がせたかったようです。
本当はスポーツに打ち込みたかったのに、「将来、あなたは有名なピアニストになるのよ」と決めつけられ、私の意志は聞いてもらえませんでした。
結局、音楽大学に進んだ私は、母の言うままに音楽サークルに入ることに。
その頃には、自分の人生は母の所有物のように感じていました。