祖父の農作業の手伝い
私の実家は田舎の方にあり、畑や田んぼも所有する兼業農家です。祖父母も一緒に暮らしていて、私も小さなころから農作業のお手伝いをしていました。実家に帰省する時には、小さな頃の私と同じように息子にも野菜を収穫したり苗を植えるなどの作業を体験させていました。
目を離したすきに……
息子が3歳になった頃、いつものように祖父母の手伝いをしようと作業小屋へ行きました。すると祖父は、収穫しておいたグリーンピースをさやから取り出す作業を手伝って欲しいというので、私と息子で手伝うことにしました。息子は楽しかったみたいで、夢中になってやってくれました。今なら集中しているから少し目を離しても大丈夫だなと思い、倉庫の奥にあるザルを取ろうと少し席を外したのですが、息子が突然泣き出したのです。急いで戻ると、鼻を抑えて泣いており、どうしたのか聞くと、グリーンピースを鼻の中に入れてしまったらしく、それが取れなくなったというのです。
冷静な祖母に助けられた
私も祖父も大慌てで鼻の中を覗いたりオロオロしていたのですが、騒ぎを聞きつけた祖母がやってきて「大丈夫だから落ち着きなさい」と、慣れた手つきで病院へ行くよう段取りしてくれました。すぐに病院へ行き事情を話すと、医師は専用のピンセットのような器具で鼻の奥に詰まったグリーンピースを取ってくれ、大事には至りませんでした。
祖母の話を聞いてびっくり
後で祖母にどうしてあんなに冷静にいられたのかと聞くと、思いもよらぬ返答が返ってきました。実は私の兄も小さな頃に同じことをしていたらしく、それを思い出したというのです。私は全く覚えていなかったので驚きました。とても焦った出来事でした。
【体験者:40代・主婦、回答時期:2020年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Kato Rira
シナリオライターとして活躍するも、出産と育児を機に、フリーライターに転身。バリキャリから、家庭と仕事の両立への転換を経験し、その思いをコラムに執筆。現在はママ、PTA、職場と家庭のバランスなどを主なテーマにコラムを執筆中。