仕事に家事に育児、毎日慌ただしい日々をお過ごしの方も多いことでしょう。
そんな忙しい毎日を過ごす筆者の知人A子さんでしたが、娘のある言葉から思わぬ展開に!?

フルタイムで家事も頑張る

A子さんは中学一年生になる娘と夫との三人暮らし。
娘が中学校へ進学したタイミングで、A子さんはフルタイムで働き始めました。

元々パートをしていたところでの就職なので、仕事自体は問題なかったのですが……。

細かすぎない!? 娘の小言に段々とイライラ……

気になっていたのは、食事に関する娘の言動でした。
A子さんが食事を用意すると、

「醤油入れ過ぎた?」
「この出汁は何入れたの?」

と、やたらと細かく言われるのです。
それは味に関する文句のような時もあれば、単純に何を入れたいのか知りたいという様子の時もありました。

その度になるべく穏やかに答えていましたが、疲れている中頑張って作った料理に毎回小言のようなことを言われるのが、だんだん苦痛になっていったのです。

「もう自分でやって!」→まさかの反応!?

ある日A子さんは、仕事の疲れもあり、いつもの娘の言葉に対し

「そんなに気になるなら、もう全部自分で作りなさいよ!」

と、ついに怒ってしまったのです。
反省の言葉が出るかと思いきや、娘は目を輝かせ……!!

え、もしかして才能があったの? まさかの結末に心底驚き

娘は意気揚々と、翌日の夕飯を作ったのです。
見た目は不格好ではありましたが、驚くほど美味しい出来でした。
A子さんが驚きながら娘を褒めると、娘は気を良くしたのか、

「これから夕飯は私が作るよ!」

そう言ってそれ以来、夕飯を作ってくれるようになりました。

部活に入ることも進めましたが、娘は家で夕飯を作りたいとの一点張り。
娘が夕飯を作ってくれることで、家族の会話も増えました。
お陰でA子さん自身も少し余裕ができて、時には一緒に夕飯を作ることも。楽しい時間を過ごせるようになりました。

そうして娘は、高校生になっても夕飯係を進んで担ってくれました。
高校生にもなれば、料理の腕前はかなり上達!
A子さんはいつしか、仕事終わりに食べる娘の手料理が楽しみになっていたのです。

その後、娘は調理の専門学校へ進学することに。
本当に料理をするのが好きなようで、娘の進路を喜んで応援しました。

親バカかもしれませんが、娘には絶対音感ならぬ「絶対味覚」のようなものがあったのでしょうか?
まさかのキッカケで娘の才能が開花したことに、驚きを隠せません。

まとめ

娘さんはお母さんの料理にケチをつけていたのではなく、「自分だったらこうしてみよう、ああしてみても美味しいかも?」と、ワクワクした気持ちでいっぱいだったのかもしれません。
これからどんなふうに成長していくのか、とっても楽しみですね。

【体験者:40代・OL、回答時期:2024年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。