筆者の知人は子育てがひと段落した時に、夫との会話がなくなっていたことに気づき愕然としました。
これは筆者の知人が、子離れ後の夫婦の関係を再構築したエピソードです。
気がつくと「空の巣症候群」
私には娘と息子、子供が2人います。
子供達が高校時代までは、体育祭や学園祭で子供達の学校での姿を見る機会がありました。
PTAや子供の部活の保護者会で、他の子供のお母さんやお父さんと関わる機会もありました。
2人とも高校を卒業し大学生になると、母親として子供に関わる機会がめっきり減ってしまったのです。
これが「空の巣症候群」というのでしょうか。
何とも言えない寂しさを感じました。
夫婦の会話をなおざりにしていた私
子供達の手が離れ、夫と2人きりで過ごす時間が増えると、夫と一緒にいることに居心地の悪さを感じている私がいました。
振り返ってみると、子育てに忙しかった間は、自分の仕事と家のことで手一杯でした。
夫とゆっくりと向き合う時間がなく、会話と言えば連絡事項といった事務的なものばかり。
改めて夫と2人で向き合ってみると、夫と何を話したら良いのかわからないのです。
まだまだ続く人生、夫婦の楽しい時間を取り戻したいと考え、夫と共通の話題を持とうと考えました。
2人でカフェ巡りをしよう
独身時代は、2人で喫茶店でコーヒーを飲みながら、何時間もおしゃべりしていたことを思い出しました。
そこで私は、夫に週末は散歩がてら近所のカフェ巡りをしようと提案したのです。
最初のうちは2人で歩いていても、会話の糸口が見つかりませんでした。
自分達が知らなかったお店を発見したり、季節の移ろいを感じると自然に会話も弾むようになったのです。
夫が淹れたコーヒーを囲む時間
カフェ巡りを始めてから、家ではインスタントコーヒーしか飲まなかった夫が
「家でも美味しいコーヒーを飲みたい」
と自分でドリップしたコーヒーを淹れて、家族にも振る舞ってくれるようになりました。
夫が淹れるコーヒーは美味しく、子供達からも大好評。
研究熱心な夫は自分でコーヒー豆を焙煎して、コーヒーを淹れるようになったのです。
子育て中の家族団らんの時間は、子供達と私ばかりが話していて、夫は少し蚊帳の外でした。
今は夫が淹れるコーヒーを飲みながら、家族全員で会話を弾ませています。
夫婦の幸せな時間を重ねるために
歳を重ねるごとに夫婦、家族の関わり方は変わっていきます。
長い夫婦関係を良くしていくために、その時々を楽しめるような工夫をしていくことも、大切だと感じました。
【体験者:50代・会社員、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
Itnライター:K.Sakura
セラピスト・販売員・介護士の職を通じて常に人と関わる職務経験から得た情報を記事化するブロガーを志す。15年ほど専業主婦兼ブロガーとして活動するも、モラハラな夫からから逃げるために50代にして独立。母としては、発達障害のある子どもの育児に奮闘。自分の経験が同じような状況に悩む人の励みになって欲しいと思い、専門ライターに転身。アラフィフでも人生やり直しができることを実感。