お産直後の病室で、思いもよらない発見をした友人。出産の喜びや搾乳の苦労にてんやわんやの中、思わぬ“おまけ”が見つかった驚きの話を、友人が聞かせてくれました。

8つの乳首!? 産後に発見した驚きの副乳

「あら、副乳があるのね。副乳がある人は、母乳がたくさん出るのよ」
産後すぐ、病室のベッドで搾乳していた私に、看護師さんがさらりと言ったひと言。

「副乳? 何それ?」と戸惑う私。看護師さんに言われ自分の体を見てみると、脇の下から乳房、そして乳房の下にかけて、左右対称にピンク色のほくろのようなものがポチポチとついているではありませんか。

30年間生きてきて、まったく気づかなかったこの不思議な存在。これが「副乳」と呼ばれるものだったのです。

進化の名残り? 知られざる体の秘密

ネットで調べてみると、「人間の進化の名残であり、他の哺乳類動物のように複数の乳房や乳首が発達したもの」という説明が。私には2つの乳首以外に、6つのミニ乳首があったのです。

私の場合は、ピンクのほくろのようなシミのようなものがポツポツとある程度。大きく膨らむ様子もなく、何も問題はありませんでした。しかし、看護師さんの話によると、見た目を気にして手術する人や、乳腺炎になる人もいるそうです。

実は、女性の5%が持っているという副乳。たまたま私は看護師さんの指摘で気付きましたが、気付かない人も多いのだとか。ピンクのシミ、くらいに思っていたものが副乳だったとは。本当に驚きました。

副乳との付き合い方

副乳は、脇の下から乳頭を通って足の付け根までの「ミルクライン」と呼ばれる部分にできやすいそうです。多くの場合は健康に影響を与えるものではないため、経過観察で問題ないとのこと。

しかし、「妊娠中や授乳中に副乳が発達して、乳腺炎を起こすケースもある」と看護師さんに言われました。

私の場合、これまで副乳が悪さをしたことは一度もありません。むしろ、看護師さんの「母乳がたくさん出る」という言葉通り、授乳には恵まれた体質でした。

自分に乳首が8つあるというのは、かなりインパクトのある産後の発見でした。

【体験者:30代・会社員、回答時期:2025年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。