電車もホームも進化していて、今やホームドアがついている駅も珍しくありません。
そんな電車で、筆者が体験したお話をご紹介します。

実習で他県へ行くことに

私が医療学生の時、数週間~数ヶ月間、他県へ実習に行くことがありました。
他県へ行く場合は学校がアパートを借りてくれるので、そこに数週間住むことになります。

ある時私は、とある県の田舎の病院へ、2か月ほど実習に行ったのです。

無人駅って、どうやって降りるの!? 車内でプチパニック

プリンターや教科書等の重い荷物は郵送し、大きなキャリーケースとリュックを背負って出発しました。
初めての場所でなんとか乗り継ぎをこなし、ついにアパートの最寄り駅まで行く電車に乗ることができたのです。

しかし、ホッとしたのも束の間。私はすぐに焦りだしました。
それは、目的地が無人駅であるということ。
実は私は無人駅に降り立つのが初めてだったので、出る時に切符をどうしたらいいのだろう? と、悩んでしまったのです。

しかもその路線は二駅だけだったので、調べる間もなく目的地の駅に到着してしまいました。
とりあえず降りようと立ち上がり、ドアに近づいた瞬間、後ろから肩を叩かれたのです。

た、助かったー!! 親切すぎる女性に大感謝

振り返ると、後ろにいたのは優しそうな中年女性。

「ここで降りるなら、前の車両に駅員さんいるからね。駅員さんに切符を渡すの」

どうやら女性は、荷物や携帯を見ながらキョロキョロする私の様子を見て、声をかけてくれたようです。慌ててお礼を言うと、

「この駅、周りになんも無いし人いないから、タクシー呼んで移動したらいいよ」

そう言って、タクシー会社の電話番号が書いてある紙を渡してくれました。

そうして無事にその駅から出ることができた上に、すぐにタクシーを呼んでアパートまでたどり着いたのです。
女性の言う通り、その駅周辺は全く人がおらず、車も全く走っていなかったので本当に助かりました。
見ず知らずの私を助けてくださり、本当にありがとうございました!!

まとめ

実習先の先生方もとても穏やかな人ばかりで、いろんな人から「実習頑張って!」と野菜や食材をいただきました。その土地特有なのかは分かりませんが、田んぼが多くのどかな風景で、優しい方々に恵まれた実習となり、とても良い思い出です。

【体験者:30代・筆者、回答時期:2024年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。