高級ランチばかり誘うママ友に、家計を気にして悩んでいたI美。ある日思い切って、リーズナブルなお店の提案をしてみると、ひどい言葉をかけられてしまいました。しかし、仲間のC子がある提案をしてくれて――?

高価なランチばかり誘うママ友

私、I美は最近、幼稚園のママ友からのランチ会のお誘いに困っていました。
「ねぇ、今度のランチ会、銀座にできたフレンチはどう?」
「あ、ええっと……」

ランチ自体が嫌なのではありません。
ただ、ママ友のB子さんはいつも、価格帯の高いお洒落なお店に行きたがるのです。

我が家はそんなに余裕があるわけではなく、夫に対しても後ろめたい気持ちになるので、どうしても腰がひけてしまいます。

「旦那さんに甲斐性がないと、大変ね」

「ねぇ、もう少しリーズナブルなお店はどうかしら。私、庶民だから(笑)」
冗談っぽく言ってみると、B子さんはふっと笑いました。

「えー、そんなに高いかしらぁ? 私そういう感覚がわからなくて、ごめんなさいね。旦那さんに甲斐性がないと、大変ねぇ」
その言葉に、私や他のママ友は唖然。

なにもそんな言い方をしなくてもいいのに――。
夫のことを馬鹿にされ、とても悔しく、悲しい気持ちになりました。

C子からの提案

その夜、悶々とした気持ちでいると、いつものランチ会メンバーのグループLINEに、一通のメッセージが届きました。

送り主は、C子さんというママ友です。
「実は私も毎回のランチ代がキツくて。明日行きたいメンバーだけで、ファミレスに行かない?」

すると、「私も行きたい! ファミレス賛成」「そのほうが助かるわ」と、次々にC子さんに賛同する声が。
もちろん私も、参加したい旨を送信しました。

「じゃあ、私たちはファミレスでランチするわ! B子さんはどうする?」とC子さん。

いつも勝ち気で、女王様気質なB子さんも、これにはこたえたのでしょう。
しばらくすると、彼女から謝罪のメッセージが届きました。
「みんなの気持ちを考えずに、自分勝手だったわ」

「それだけじゃないわ。I美さんに失礼なことを言ったのは謝ってね」

月一のファミレス、最高!

翌日、私はB子さんから謝罪を受け、またいつものメンバーでファミレスランチを楽しみました。
いつもは、コーヒー1杯の値段にヒヤヒヤしてしまいますが、ドリンクバーのおかげで、気を遣うこともありません。

気弱な私は、あのときどうしたらいいのかわかりませんでした。
しかし、言いたいことはしっかりと相手に伝え、だからと言って誰かを仲間外れにはしないC子さんの正義感に救われました。

今では、月一のファミレスランチ会が定番になっていて、最近のB子さんは「このパフェ、銀座のあのお店より美味しいかも!」なんて言っています。

【体験者:30代女性・専業主婦、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。