現在は、大学ごとの試験や共通テストの総合点で競う一般選抜以外にも、総合型選抜や学校推薦型選抜と時代に合わせて入試方法も変化しています。今回は筆者の知人A子さんの娘が、大学の推薦入試に挑んだ結果、予想外の結末を迎えたエピソードをご紹介します。

小学生のころから卓球にのめり込む娘

娘のSちゃんは、小学生のころから卓球の社会体育に所属していました。

強豪チームなので、練習も週6とかなりハード。

しかし彼女は卓球にのめり込み、中学生になると県大会では決勝に出るほど強くなっていました。

高校は卓球部強化指定校に推薦合格するも……

A子さん家族も、Sちゃんを全力で応援し食生活のサポートもばっちりでした。

しかし当時Sちゃんは卓球にしか興味がありませんでした。

そのため学校のテストはいつも平均点以下で、進路も心配していたのですが……。

高校受験では、卓球部強化指定校に推薦合格をしたのです。

しかしこの高校は、県内トップクラスの進学校でした。

そのためSちゃんは、3年間全く勉強について行けず学力はかなり低いままでした。

それでも学校は、卓球で結果を残していたので、勉強については目をつぶってくれていましたが、これが、後に不幸を招きます。

大学入試を甘くみて、散々な結果に!

高校3年生になったSちゃんは、看護系の専門学校に進学するため指定校推薦を受けました。

しかし結果は、不合格!

高校受験のときに推薦入学したので『推薦は100%合格するもの』と甘く見ていました。

まさかの結果に母娘は慌てふためき、先生に泣きつきました。

するとあまりにも学力が低いために「一般入試も難しいだろう」と言われてしまいます。

実際、先生の言葉通り現役時代に受けた看護系の学校は全落ちしました。

子育ては、スポーツ・特技と学業のバランスが大切

その後Sちゃんは浪人。

看護系への進学は諦め、地元の私立大学に進学しました。

A子さんも当時を振り返り「卓球で結果を出しているから大丈夫って慢心があった。最低限の学力を身につけさせておくべきだった」と後悔を口にしています。

子育てにおいては、スポーツや特技だけでなく学業とのバランスが大切ですね。

親としては、子どもの夢や目標を応援しながらも、将来を見据えて一緒にキャリアプランを考えられるといいかもしれません。

【体験者:50代・女性会社員、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:広田あや子
教育関係のキャリアを経て、ライターに転身。実体験に基づく記事は、「真実は小説より奇なり」を痛感し、体験者へのヒアリングを通じての執筆に特化。プレママ・ママを対象としたサイトを中心に執筆し、特に義実家トラブルネタを得意とする。