これは筆者の知人Cさんから聞いたエピソードです。仕事に追われ、大切なものを見失いかけていたCさん。久しぶりに実家を訪れた際、父からの一言が心に刺さり、生き方を見つめ直すきっかけとなった話です。

父からの問いかけ

夕食後、父がぽつりと「最近どうだ?」と聞いてきました。私は「忙しいけど充実してるよ」と適当に答えましたが、父は続けてこう言いました。

「C、お前にとって一番大事なものって何だ?」

その問いに私は返事ができませんでした。「仕事」と答えたかったけれど、それが本当に一番大切か自分でも分からなかったのです。

父は私の様子を見て優しく続けました。「お前が何かを手に入れるために、大事なものを失ってないかだけ、考えてみろ。大事なものは、お金でも肩書きでもない時もある。」

心に刺さった言葉

その夜、父の言葉をずっと考えました。忙しさにかまけて、家族や友人をないがしろにしていた自分が浮かび上がりました。「仕事を頑張るのは悪いことじゃない。でも、それだけじゃ満たされないんだ」と気づき、少し涙が出ました。

それから私は少しずつ生活を見直しました。週末に友人と会ったり、家族に会いに行く時間を意識的に作るようにしました。すると、仕事の疲れが以前より軽く感じられ、気持ちにも余裕が生まれました。

父の言葉はシンプルでしたが、私にとって大きな転機となりました。頑張ることも大切ですが、本当に大事なものを見失わない生き方をしたいと思います。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2024年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。