家事を手伝わない夫への不満
子どもが生まれてからというもの、私は家事と育児に追われる毎日を過ごしていました。夫は仕事が忙しいといってほとんど家事に手をつけず、私が一人でこなす状況が続いていました。
食事の後も「疲れた」と言ってすぐにソファへ。洗濯物が溜まっていても見て見ぬふり。私は次第に不満が募り、「もう少し協力してほしい」と何度もお願いしましたが、返ってくるのは「わかったよ」という言葉だけで、行動は変わりませんでした。
夫の意外な理由が発覚
ある日、我慢の限界に達した私は、夫に「どうして何もしてくれないの? 私が一人で全部やるのが当然だと思ってるの?」と感情的にぶつけました。すると夫は、少し困ったような顔をしてこう言ったのです。
「実はさ……君が完璧に家事をやるから、下手に手を出して怒られるのが怖いんだよ。」
予想外の答えに、私は驚きました。どうやら夫は、以前私が「それは違う」「こうじゃないとダメ」と指摘したことを気にしてしまい、それ以来「何もしない方が安全」と思うようになったのだと言います。
心を入れ替えた私たち
夫の言葉に驚くと同時に、自分にも問題があったことを反省しました。「私が完璧にやりたい気持ちが、夫を遠ざけてしまったのかもしれない」と気づき、これからは家事を一緒に楽しめるようにしようと心に決めました。
その日から、「ありがとう、助かるよ」と積極的に感謝を伝えるようにしました。夫も少しずつ手伝いを増やしてくれ、今では食器洗いやゴミ出しを進んでやってくれるようになりました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。