頑張るほど空回りすることが多く、育児ストレスが頂点に達していた時思いがけない救世主が!?
慣れない土地での初めての育児にストレス
夫の転勤先の慣れない土地で第一子を出産し、初めての子育てに必死で励んでいた頃の話です。
多忙な夫には頼れず、ひとりで子育てをするなか不安やストレスを感じることも多く、
「子育て仲間を作ってみたら」
という保健師のアドバイスを聞いて、子育てサークルなどにも入ってみました。
しかし人見知りな性格のため逆に気疲れしてしまい、人の集まりからも足が遠のき家で塞ぎ込むように。
子供の夜泣きも激しくて、一晩中眠れずに体調も悪化していきました。
道端にしゃがみこむ私の前に現れたのは!?
ある日、
「家にいても仕方ない。頑張って外へ出よう」
と思い立ち、抱っこ紐をつけて公園を歩いていた時のこと。
連日の寝不足もあり貧血になってしまい、道端にしゃがみこんでしまいました。
子供はかんしゃくを起こして泣き出しましたがあやすこともできず、しゃがみこんだまま私はストレスの頂点で思わず泣き出してしまいました。
その時。「大丈夫ですか?」と声が。
キャリアウーマン風の女性からかけられた言葉
見上げるとスーツをぱりっと着た女性。
いかにも仕事ができそうなキャリアウーマン風の女性でした。
女性は「どうぞ」とミネラルウォーターを手渡してくれました。
「ちょっと貧血で。でも大丈夫です」と言ってみたものの、起き上がれない私を見て、
「そこのベンチに横たわって。赤ちゃん預かります」
と言って、手慣れた手つきで抱っこ紐から子供を取り出すのを手伝ってくれて、私はベンチに横になりました。
水を飲んで横たわり、一息つけたことでだいぶ体も気持ちも楽に。
「ありがとうございました」と言って子供を受け取ると
「だいぶ無理してない? 育児って大変なのよね。私も昔大変だったからわかるわ」
と声をかけられました。
「自分の体調も大事にしたほうがいいわよ」
キャリアウーマン風の女性からそのような言葉で労われると思っておらず、ずっと孤独と闘っていた子育てに共感してもらえて思わず涙。
何度もお礼を言いました。颯爽と去っていた彼女の優しさを、子供が大きくなった現在も忘れられません。
【体験者:40代・主婦、回答時期:2024年12月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Sana.Y
医療機関に勤めるアラフォーワーキングマザー。新卒で化粧品メーカーに入社後、結婚出産を機に退職。現在は転職し子育てと仕事の両立に励む。自分らしい生き方を求め、昔から好きだった書くことを仕事にしたくライターデビュー。化粧品メーカー勤務での経験や、会社でのワーキングマザーとしての立ち位置、ママ友との情報交換を通して美容や教育、女性の生き方を考えた情報を発信している。