あなたは人にされた嫌なことを許せますか? 筆者の知人Aさんは結婚してから長い間、姑に散々いびられてきました。時は経ち姑の介護をすることになったAさん。姑にされたことを許せない気持ちを抱えていたAさんでしたが、姑のある一言に救われることに。積年の思いをスッキリとさせてくれた意外な一言とはどのようなものだったのでしょうか。
姑から初めての「ありがとう」
懸命に介護を続ける日々。Aさんは心身ともに疲れていましたが、心を無にして介護に取り組みます。
そんな介護生活が1年続いたあるとき、トイレの介助を終えると姑から意外な言葉が出ました。
「いつもありがとう」
それは姑が初めてAさんに言ったお礼の言葉でした。これまでの30年間どれだけこの家のために尽くしても文句を言われるだけで感謝をされたことはありません。
そんな姑がAさんに対して初めて「ありがとう」と感謝の言葉を述べたのです。
たった一言で気持ちが救われる
あのいじわるな姑から感謝の言葉が出るなんて! Aさんはとても驚きました。そして驚くと同時に気持ちがスッと軽くなるのを感じました。
Aさんは姑の「ありがとう」の一言で、これまでのすべてが報われた気がしたのです。
いびられて辛かった日も、介護で大変だった日々も、すべてはこのありがとうを聞くためにあったのではないか。そう思えたAさんは姑のこれまでしてきたことは許せそうにありませんが、これからも介護を頑張れそうな気がしたそうです。
たとえ自分が複雑な思いを抱えている相手だったとしても、その人の一言で長年の思いが救われることがあるのですね。
【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。