うちの子に塾は必要なさそうです
Aさんは地方都市で中学生の息子を育てる母。お受験が盛んではないこの地方でも、中学生になると塾に通い始める子が大半になってきました。しかし、Aさんは息子を塾に通わせることはしませんでした。
中学2年生の冬になると来年の受験を見据えて塾に通っている子がほとんどになりましたが、それでもAさんは息子を塾に通わせることはしません。
Aさんも息子も塾の必要性を感じておらず、現在の学習環境に満足していたのです。ですが、そんなAさんを放っておいてくれない人物がいたのでした……。
塾に行かせてあげないなんてかわいそう
ご近所に住んでいるCさんとは息子が小学生の頃からのお付き合い。教育熱心なCさんは息子を小学生の頃から塾に通わせ、Aさんにも塾を勧めていました。しかし、いくら勧めてもAさんが塾に行かせないので、こんなことを言うようになったのです。
「塾に通わせるお金がないなんてかわいそう」
勝手にAさんのことを格下認定してバカにしてくるようになったCさん。本当なら腹を立てても仕方がないところですが、AさんはCさんの発言をまったく気にしていませんでした。その理由とは……?
息子は自宅学習が向いているタイプ
AさんがCさんから格下扱いをされても平気だったのは、Aさんの息子の方が圧倒的に成績がよかったからです。
小さな頃から塾に通わせる経済的余裕があるのは自慢できる点なのかもしれません。もちろんCさんの息子も努力していたとは思いますが、「うちの息子は自宅学習で十分みたいだからなぁ」と思う気持ちがあったので、Cさんの言葉をスルーすることができました。
「もうすぐ受験なのに塾にも通わせてあげられないなんて、お金がないって本当にかわいそうね」
Cさんに何と言われようとも、Aさんは自分の息子のやり方を信じて応援するだけです。
塾に通わせないのはかわいそうじゃない
いよいよ中学3年生になり受験シーズンがやってきました。Cさんは塾の掛け持ちを始めたようで自慢をしてきましたが、Aさんの息子は相変わらず塾には行かずに頑張っていました。
そして、Aさんの息子はコツコツと自宅学習を続け、見事に志望校に合格することができたのです。一方、Cさんの息子は志望校には落ちてしまったと風の噂で聞きました。
塾に通いたい子は通えばいいけれど、息子のように通わずに自宅で頑張りたい子もいる。しかも結果を出せば、誰に何を言われることでもないとAさんは思うのでした。結果で見返してからはCさんは何も言ってこなくなったそうですよ。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。