年末年始に家族や親族で集まって賑やかに過ごす人も多いのではないでしょうか。既婚者にとっては義実家への帰省も一大イベントですよね。今回は団らんの最中に起こったエピソードを、昨年結婚したばかりの友人が聞かせてくれました。
義実家で過ごす初めてのお正月
結婚後初めてのお正月、私は夫と共に義実家へ帰省しました。
元旦の朝は、親戚一同が義実家に集まるのが恒例だそうで、大きなテーブルを囲み、みんなで新年の挨拶を交わしました。
美味しいおせち料理とお屠蘇をいただき、賑やかな笑い声に包まれ、私は内心「みんないい人そうで良かった」と安堵していたのですが……
突然の叫び声
その時、突然、夫の叔母が「私の指輪がない!!」と甲高い声を上げました。
洗い物をしている間、キッチンの棚の上に置いていた高価なダイヤの指輪が、忽然と姿を消したというのです。
一同騒然となり、家の中を捜索開始!
しかし、キッチンはもちろんテーブルの下やソファの隙間、あらゆる場所を探し回りましたが、指輪は見つかりません。
徐々に誰もが疑心暗鬼になり、ピリピリとした空気がその場を支配し始めました。
穏やかな雰囲気が一転
次第に親戚たちが、まるで先ほどとは別人のように互いを疑い始めました。笑顔の裏に隠されていた醜い感情が、泥棒騒動によって一気に噴出したのでしょうか。
「兄さん、盗ったでしょ! 前からうちの主人が金持ちなこと妬んでたものね!」
「俺じゃない! 伯父さんだろう?! 白状しろよ!」
と、信じられないような罵声が飛び交うようになったのです。
私はただただ唖然とするしかありませんでした。
温かい雰囲気の裏側には、こんなにもドロドロとした憎悪が渦巻いていたなんて……。