友人A子の話です。
A子の夫は転勤族で、地元から飛行機でしか行けない都市の社宅に住んでいました。
A子には1歳半の娘N美がいますが、N美は極度のママっ子で、他の奥さんにも懐かず、A子がいなくなると泣いてしまう子でした。

突然の入院

ある日、N美が高熱を出し、なかなか下がらないため病院で検査を受けることに。
その結果、1週間の入院が必要と言われました。

1歳半のため、当然A子も付き添うことに。
困ったA子は夫に連絡しましたが、
「仕事で帰れない」 との返事。

何とか社宅の奥さんに助けを頼みましたが、N美はA子がそっと病室を抜け出そうとしただけで大泣きしてしまい、外出もままなりません。

頼れる義母のサポート

夜になり、ようやく夫が病院に来ましたが、夫の付き添いでもN美の泣き声は収まらず、敏感なママセンサーが発揮され、家に戻ることもできない状況が続きました。

途方に暮れたA子は、実家と義実家に状況を連絡、すると、翌日、姑が駆けつけてくれることに。

到着した姑は、夫の食事や洗濯、病院への差し入れを全て引き受け、入院に必要な物も完璧に用意。
お見舞いに来ては、N美と遊んでくれました。
そのおかげでA子は少し休む時間を持てるようになりましたが、それでも病院を離れることはできず、シャワーや身支度は病院内で何とか済ませる日々が続きました。

明らかになる夫の日常

姑が毎日病院に通ってくれ、家事をしてくれているため、A子はようやく少し落ち着きを取り戻しました。
しかし、夫の頼りなさが浮き彫りになります。

姑は
「大学時代、帰省のたびに洗濯物を山ほど持ち帰ってきたのよ」
と語り、夫が家事に苦手意識を持っていたことを話してくれました。

滞在中の姑の指導で夫は何とか洗濯を覚えましたが、A子は(1人暮らししていたはずなのに、何もできないなんて大丈夫?) と不安を感じずにはいられませんでした。

今後への不安

1週間の入院生活が終わり、ようやく退院の日を迎えました。
N美の回復を喜びつつも、A子の心に残ったのは夫の頼りなさへの不安。
退院後も姑が数日間手伝ってくれましたが、その後は地元に戻りました。

姑が帰った後、夫は再び家事を放置しがちになり、A子の負担は以前と変わらないまま。
入院で2人きりの時間が長かったため、N美のママ依存は増強。
何とか家族での時間を増やそうと努力をしていますが、夫にはその気持ちは届かず……。
【せめて子守か洗濯はできるようになって!】 と、今後の生活が不安になった出来事です。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。