幼い子どもの行動は時として予想外で、目を離せません。
1人で子どもたちを連れて公園で遊ばせているお母さんが、どの子に対しても注意を払うことはとても大変なことだと思います。
これは子育て中のAさんの体験談です。
初めての公園遊び
息子の渉(仮名)が歩き始めたのは、1歳の誕生日の直前。
それを機に、公園で外遊びを始めました。
渉によく似合う水色のお砂場着と砂場遊び用のおもちゃを用意し、ドキドキしながら公園に向かった日が、昨日のことのように思い出されます。
突然話しかけてきた男の子
外で遊ぶのが大好きになった渉を、私は毎日のように家から歩いて10分ほどの所にある児童公園に連れて行きました。
ニコニコと楽しそうに遊ぶ渉と公園で一緒に過ごす時間は、私にとっても楽しい時間でした。
児童公園に通ってきている親子のほとんどはいつも同じ顔ぶれです。
私たちが児童公園に通い始めて半月ほどの時のことでした。
3〜4歳くらいの男の子が突然やってきて、私に話しかけてきたのです。
自分の子どもから目を離さないでよ!
渉と遊びたいのかとおもいましたが、私と渉の間に入って私に話しかけてきます。
「この男の子のお母さんは公園にいないのかしら?」
と思い周りを見回してみると、男の子のお母さんは渉と同じくらいのまだよちよち歩きの女の子の相手をしていました。どうやら、男の子の妹のようです。
渉も目が離せないのに、男の子がずっと話しかけてくるので渉に目が行き届きません。
私は男の子の母親に「自分の子どもから目を離さないでしっかり見ていてよ」と内心腹立たしく思いました。
同じ立場になって反省
渉が3歳になった時に、娘の佳奈(仮名)が生まれました。
佳奈も1歳の誕生日を迎えるころに歩けるようになり、2人を連れて公園に遊びに行った時のことです。
私はよちよち歩きの佳奈から目が離せずにいました。
すると渉はあの時公園で出会った男の子のように、他のお母さんにずっと話しかけていたのです。
渉もあの時の男の子も、きっと母親の関心が妹に向いてしまい寂しい思いをしていたのでしょう。
渉の姿を見てそのように感じました。私はあの時の母親に対して腹立たしく思ったことを、同じ立場になって反省しました。
【体験者:30代・パート、回答時期:2024年12月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
Itnライター:K.Sakura
セラピスト・販売員・介護士の職を通じて常に人と関わる職務経験から得た情報を記事化するブロガーを志す。15年ほど専業主婦兼ブロガーとして活動するも、モラハラな夫からから逃げるために50代にして独立。母としては、発達障害のある子どもの育児に奮闘。自分の経験が同じような状況に悩む人の励みになって欲しいと思い、専門ライターに転身。アラフィフでも人生やり直しができることを実感。