筆者の知人女性Fは、今や未亡人となった姑と同居しています。
Fの中学生になった娘を、姑も普段は可愛がってくれていますが、年に一度の誕生日は「おめでとう」と言ってくれないんだとか。
その意外な理由と、それにまつわるエピソードを今回は紹介させて頂きますね!

大事なのは気持ち

「お袋、どこに行くんだよ? 可愛い孫の誕生会なんだから、皆でお祝いしようよ!」
それに対し姑は、バツ悪そうに「私はお祝いするだけなの、お金に余裕がないから」と告げます。
すると義弟は、真面目な顔でこう返答しました。

「それは仕方ないにせよ、せっかくの誕生日なんだから、おめでとうって祝福するのは大事だぜ? 豪華なプレゼントが全てなんじゃなくて、大切なのは気持ちなんだから」
義弟の言葉に胸打たれたのか、姑もここで初めて娘に向き合い「お誕生日おめでとう。生まれてきてくれてありがとう」と告げるのでした。

義弟の働きかけによって、ようやく祖母も大切なものが何なのか学べたようです。
その優しい言葉によって、いつにも増して良い誕生会となったことでしょう。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:六条京子
ティネクトのエッセイコンテストで大賞を受賞したのをキッカケに、ライター活動開始。街コンや女子会に積極的に参加して、インタビュー対象を探す日々。Xでも「六条京子@Webライター(@akasinokata321)」として発信を行う。