知られたくない秘密と、配慮に欠ける発言
子どもには内臓疾患があり、幼いときに入院をしました。そして今でも定期的に通院しています。内臓疾患を抱える子どもたちは、外見からは健康そうに見えることが多いです。
わが子は今は小学生になり、足が速く運動が大好き。運動会でも活躍し、周りの保護者からは「すごいね! 速いね!」と褒められることも多いです。
学校行事での予期せぬ暴露! 配慮に欠けるママAの発言
ある日の学校行事でのこと。かけっこでわが子が活躍していました。その様子を見た保護者が、「速いですね!」と声をかけてくれました。私は「ありがとうございます。かけっこが好きなんですよ」と話していました。
すると、保育園から一緒で子どもの事情を知るママAが近寄ってきました。そして突然、「病気なのにすごいよね! 手術もしたのに乗り越えて! 感動しちゃう!」と言ったのです。
私はサーッと血の気が引きました。小学生になり、子どもの疾患については誰にも話していません。ママAにも悪気はなく褒めてくれただけなのかもしれませんが、これみよがしに子どもの病状を公にし、モラルのかけらもない発言にドン引きした瞬間でした。
プライバシーを守る周囲の反応
私も子どもも、病気について公にすることはまったく望んでいません。話すべき人、理解してもらえる人には、必要に応じて伝えてはいます。それなのに、まさかこのタイミングで言ってくるとは。
となりで聞いていた保護者のなかで、「なんのこと?」と、病気のことを詮索してくる人はいませんでした。皆、ママAの発言には反応しないでいてくれました。
もともと苦手だったママAですが、それからは完全に距離を置いています。
【体験者:30代・会社員、回答時期:2024年12月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。