息子の親友Nくん
わが家には、小6の息子の親友Nくんが毎日のように遊びに来ていました。ある日、いつものようにNくんが遊びに来てくれましたが、あいにく息子は留守。
「息子は出かけてて、今いないんだよ」と言うと残念そうなNくん。「来るまで待ってていいですか?」と言うので了承すると、Nくんは家の外で待っていました。
泥団子が繋ぐ、新たな友情
外で待っているNくんを見て、小1の娘が「様子見てくる」と言い出しました。「まさか年の離れた男の子と遊ぶわけないよね」と思いながら見守っていると、驚いたことに2人は庭で仲良く泥団子作りを始めたのです。
私は「娘の遊び相手になってもらって悪いな」と気になり、声をかけてみました。すると、「僕は一人っ子で兄弟がいないから、妹がいるのって羨ましい」とNくんは言ったのです。
結局その日は、息子が帰ってくるまで、2人で庭で泥団子を作って遊んでいました。
それからというもの、息子目当てで遊びに来るNくんですが、不在の時は娘とひたすら泥団子作りをしているのでした。
年齢や性別を超えて
Nくんは小学6年生で、小学1年生の娘と遊ぶなんてないだろうと思っていましたが、それは私の思い違いでした。
Nくんの優しさと面倒見の良さに感心すると同時に、年齢や性別に関係なく、共通の興味があれば友情が生まれることを学びました。
今のわが家の庭は、完全な泥団子製造所と化しています。
【体験者:50代・主婦、回答時期:2024年12月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。