「妹だから」を免罪符にするDさんの義妹
Dさんは義妹に対して結婚前から不安を覚えていました。なぜなら、義妹は「図々しいな」と誰もが思うような人で、「ほら、私、妹になったわけだし♪」を何でもかんでも決まり文句に使っては洋服やコスメを勝手に持っていくなど、Dさんに対していろんな要求をしてきたのです。Dさんも最初のうちは(可愛い義妹のためだし……)と、着なくなった服や使っていないコスメをあげたりしていていました。
しかしそれを転売していることも知り、Dさんは義妹に対して気持ちよく接することができなくなっていました。
クリスマスイブに突撃された!
ある年のクリスマスイブの昼前に、義妹が子どもを連れて突然Dさんの家にやってきました。義妹が平日の昼間に突然遊びに来ることは何度もあったし、子ども同士も仲が良かったので、家に入ってもらい、一緒に遊ぶことにしました。
そのとき義妹が突然、「そうだ、このままクリスマスパーティーしましょー!」と言い出したのです。夜のクリスマスディナーのことしか考えてなかったDさんは、「うちには何もないよ!」と言いました。それなのに、義妹は勝手にキッチンに入り冷蔵庫をあけ、「え、ここに美味しそうなサラダとチキンがあるじゃないですか〜! 子どもたちもお腹減ってるし、ね!」と、勝手に冷蔵庫から取り出し始めたのです。食べ物が目に入ってしまった義妹の子どももDさんの子どもも食べる気満々になってしまい、結局クリスマスディナーをランチに変更して食べることにしました。
あろうことか、他の要求までしてきた……
豪華なランチを食べながら、Dさんは(夕飯どうしようかな……)と考えていると、義妹がさらなる要求をしてきたのです。「ねぇねぇ、クリスマスパーティーといえば、プレゼントじゃない?! 何かプレゼントないんですかぁ~?」と言ってきたのです。(そんなものあるわけないでしょう!?)と心の中で叫びながらもDさんは気持ちを抑えて「突然来たから、何も用意してないのよ~ごめんね~」と精一杯の返事をしました。
すると「そっか~そしたら私が勝手に物色しますね!」と、義妹はDさんの部屋を覗きに行ったのです!(え? あなたへのプレゼント?)と大混乱したDさんでしたが、部屋を見に行くとDさんのコートやアクセサリー、パッケージが可愛いコスメや香水を物色していたのです。
どれも愛用中のものなのに義妹は全く部屋から出ようとしなかったので、渋々「その香水、最近使っていないから、それでよければ……」と言うと、「えー! いいのー! やったー!」と喜んで手に持って義妹は部屋から出てきました。
何と義妹はランチが終わると、「ごちそうさまでしたー!」と言ってそのまま帰ろうとしたのです。本当だったらディナーとして用意していたご飯代を少しでもいいから払って欲しいし、そうでなくても片付けくらいはして欲しかったので「後片付けくらいはしていって欲しいな〜」と引き留めたところ、「ほら、私、妹だし、甘えさせてください♪」と都合よく決まり文句を言い放って帰ってしまったのでした。
悪気があるのかないのかわかりませんが、義妹と距離を置こうと決めた瞬間でした。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:南さおり
読者モデルを経て、ライターに転身。仕事柄、美容や装いにこだわる女性たちの心理やリアルに興味を持ち、取材。結婚・出産を機に現在は、育児をしながら、女性としての美や健康も両立する女性を主な取材対象に、いつまでもきれいで美しい人生を送るための秘訣をリサーチし発信する女性向けコラムニスト。女性の人間関係に注目した記事も人気。