自ら仕事を見つけたPさん
Pさんは出産と同時に退職し、子供二人がある程度大きくなるまで、自宅でできる仕事を自分で探してお金を稼いでいました。
というのも、夫は小遣い制を嫌い「俺の金を俺が自由に使って何がダメなの?」という考え方です。その中でもきちんと計画的にお金を使ってくれればいいものの、無計画に使ってしまうのです。そのため、将来のための貯金が全く出来ていませんでした。このままだとダメだ、と思ったPさんは自分で仕事を探し出したのです。
うまくいかない日々も……
とはいえ、初めての在宅ワークや今までやったことのない仕事に悪戦苦闘していたPさんは、最初は数千円の稼ぎしかありませんでした。
それでも、子育てをしながら働くことに生きがいを感じていたPさんは夫に初収入の話をしたのですが……。
「そんなのバイト以下じゃん(笑)働いてるって言えないでしょ。世間をなめてるね。」と、褒めるどころかPさん自身を貶すようなことばかりを言ってきました。
しかし、Pさんもこの数千円で夫に話したのは間違いだったと反省しました。(もっと大きな額じゃないと夫は納得しない、いや、夫を納得させるのではなく、黙らせたい!)と決意したPさんはそれから必死になって仕事をすることにしました。
子供の中学受験のために……
上の子が小学校高学年になるころ、「私、塾に通いたい! 中学受験がしたいの!」と言い出しました。もちろん夫は大反対で、「うちにはそんなお金はない! 無理だ!」と娘に向かって言ってしまったのです。それもそのはず、その時夫の銀行口座には数千円しか貯金がなかったからです。
Pさんはこんな日がいつきてもいいように、自ら探し出した在宅ワークで貯めていたお金があること告白しました。
「そんな微々たるものでどうにかなるものじゃないだろ! 世間をなめてるのか!?」という夫に「あなたには期待してないから。馬鹿にしないでくれる?」とPさんの銀行口座の貯金額と、それとは別に仕事と並行して始めた投資信託で貯めた金額を披露したのです。
その額は、中学受験で塾に通う費用はもちろん、私立の中学校にも通わせられるほどの資金だったため、夫はぐうの音も出ませんでした。
その後、娘の中学受験は見事合格し、希望の中学に入学することができました。そしてそれまで傲慢な態度をとっていた夫は、娘の中学校入学をきっかけに態度を改めるようになり、堅実なお金の使い方をしてくれるようになったのでした。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:南さおり
読者モデルを経て、ライターに転身。仕事柄、美容や装いにこだわる女性たちの心理やリアルに興味を持ち、取材。結婚・出産を機に現在は、育児をしながら、女性としての美や健康も両立する女性を主な取材対象に、いつまでもきれいで美しい人生を送るための秘訣をリサーチし発信する女性向けコラムニスト。女性の人間関係に注目した記事も人気。