「公園デビュー」失敗
私には、3歳になる息子がいます。
最近「公園デビュー」を果たしたものの、ママ友たちの輪に上手く入れず、いつも端っこで息子と二人きり。
息子のためにと自分を奮い立たせ、毎日重い足取りで公園には向かうのですが、居心地が悪く、心が少しずつすり減っていくのを感じていました。
息子に不憫な思いをさせてしまい……
「ママ、ぼくもあっちで遊びたい……」
息子がグループで遊ぶ子どもたちを見つめる度に、胸が締め付けられるような思いがします。
子どもながらに気を遣い、本当は大好きな砂場で遊ぶこともできずにいる息子。
「私がもっとうまくやれたら、この子にこんな思いをさせなかったのに」
親がどんなに頑張っても、結局は我が子に我慢をさせてしまっている。
そんな今の状況が、本当に正しいのかわからなくなってしまいました。
M子さんとの出会い
そんなある日、初めて見る顔の、M子さんという女性に声をかけられました。
彼女は娘さんと、いつも違う公園で遊んでいるらしいのですが、今日はたまたまこちらに足をのばしてみたとのこと。
そこで、私たちが隅で縮こまっているのを見て、気にかけてくれたというわけです。
「ねえ、ここよりは少し歩くけど、私がいつもいる公園に来てみない? みんなフレンドリーだし、きっと楽しいよ!」
最初は戸惑いましたが、思い切って環境を変えてみることに。
すると、驚くほどあっさりと状況は好転。そこには、同じような経験を持つママたちもたくさんいました。
「私も最初の公園、しんどかったよ~」
「子どもの性格に合わせて、場所を変えるのも大事だよね」
互いの経験を共有し、時には育児の悩みを相談し合える心地よい関係を、彼女たちとは自然と築くことができました。
息子も、新しい環境ですっかりリラックスしたようで、お友達と元気に走り回り、大きな声で笑うようになりました。
毎朝起きるなり「ママ、今日も公園楽しみ!」とはしゃぐ息子を見ると、公園を変えて本当に良かったと思います。
まとめ
振り返れば、無理に我慢する必要はなかったんですよね。
環境を変えることは、決して逃げることではありません。自分と子どもにとって、より良い選択をするためには、新しいことにチャレンジする勇気も必要なのだということを、今回の件で学びました。
あのとき声をかけてくれたM子さんには、感謝の気持ちでいっぱいです。
【体験者:30代女性主婦、回答時期:2024年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。