幼い頃に親から言われた言葉は、意外と大人になっても覚えているものですよね。自分が親になってから、改めて当時のことを振り返る人も多いのではないでしょうか。今回は子育て中の友人が興味深い話を聞かせてくれました。

大人の目線で振り返ると、当時の我が家は特に貧乏ではなかったのではないか? と感じます。
父は上場企業の会社員で、家も車もありましたし、決して裕福とは言えなくても、生活に困っていたわけではありません。
むしろ、ほかの家庭と比べても平均的な暮らしだったように思います。

ある日、思い切って母に「どうしてうちは貧乏だって言い続けてたの?」と聞いてみることに。
すると母は、「お金の大切さを分かってほしかったから厳しくしていたのよ」と、なんでもないことのように答えました。

子どもには自由に選択してほしい

もちろん、子どもに正しい金銭感覚を身につけさせるのは大切なことです。
でも、私は母の教育方針の結果、多くの選択肢を諦めざるをえませんでした。

母には母の考えがあったのでしょうが、自分の子どもには絶対に同じ思いをさせたくないと思い、私は家計が辛い時でも決して「うちは貧乏だから」という言葉は使わないようにしています。
子どもには自由に、自分の可能性を広げていってほしいと思うのです。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。