子どもが保育園に入ると、さまざまな保護者に会うことになります。筆者が出会ったのは、5人の子どもを育てる『自称・ベテラン』なママ友。保育園のボスママ的存在として君臨していたママ友のエピソードをご紹介します。

自称・ベテラン

私の息子が通っていた保育園には、5人の子どもを持つママ友・Sさんがいました。
5人の子どもは年子だったので、年長クラスから1歳児クラスまですべてのクラスにSさんの子どもがいるという状態。
私の息子とは2歳児クラスで一緒だったのですが、とにかく『ベテラン』であることを前面に押し出して、「私の言うことなら園長先生は何でも聞いてくれるのよ!」と豪語するような人でした。

イベント

息子の通う保育園では季節ごとにさまざまなイベントがありました。
夏祭りなどでは、各クラスの出し物(出店)がいつも問題になり、どこのクラスが何をやるのか、仕入れや店番は誰がやるのかなど、長時間話し合いをすることが当たり前に……。

こういう時こそベテランママにいろいろ教えて欲しいのに、Sさんは必ずと言って良いほど会議には欠席していました。
そのくせ、決まったことが文書で報告されると、後からいちゃもんをつけてくることがほとんどだったのです。

本当の姿

ある年の夏祭りのこと。
私たちのクラスはかき氷をやることになったのですが、Sさんは「忙しくて~。」「子どもが体調を崩しちゃって~。」と結局何もしませんでした。

実行委員だった私ともう1人のIさんとで、Sさんの穴埋めをすることになったのです。
私は思わずIさんに「あの人、ベテランだとか言ってるけど、結局何もしないよね?」と愚痴ると、Iさんは私の知らなかったSさんの話を聞かせてくれました。

「うちの長男が去年卒園したんだけど、いつもあの人がかき回しててさぁ。子育てのこととかも5人いるから何でも聞いてとか言うんだけど、何か信用できなくてね。」

要注意人物

Iさん曰く、担任の先生に文句を言い続けて、退職に追い込んだこともあり、園長先生は言うことを聞いているのではなく、要注意人物としてマークしているだけだとのこと。

最終的には、他の保護者たちに「あの人、いろいろ文句つけるくせに何もしないじゃない!」と言われるようになってしまいました。

子育てに忙しいのはわかりますが、それはみんな同じこと。口だけで偉そうにしていても、行動が伴わないのであれば、要注意人物になっても仕方ありませんね。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。