家事に非協力的な夫から文句を言われながらも、懸命に家事と仕事を両立するRでしたが、中々、努力は報われません。
しかし、そこに思いがけぬ救世主が現れるのでした。
夫の妹宅にお呼ばれ
「お義姉さん! お久しぶりです! 今日はゆっくりしていって下さいね!」
私の知人女性Rは、夫の妹宅に招かれ、楽しい時間を過ごしていました。
夫の妹である義妹が、美味しいお菓子と淹れたての紅茶で、RとRの夫を温かく出迎えてくれたのです。
義妹の家は綺麗に整っており、雰囲気も最高でした。
「こんなに素敵なお家に住んでるのね」とRは関心しながら、義妹の用意してくれたお菓子を味わい、お喋りを楽しみます。
良い空気をぶち壊す発言
そんな中、急にRの夫がこんなことを言い出します。
「Rも、妹のことを見習えよ~。Rも妹も共働きってのは共通してるけど、俺達の家より、ここの方がずっと綺麗じゃん!」
この言葉を聞いて、思わずRは赤くなりました。とは言っても、夫は日頃から「掃除は苦手」と言っていたので、掃除を含めた家事の殆どはRが行っていたのです。
夫の心無い言葉に、どう返答したものか悩んでいると、そこで義妹が反論を行いました。
妹に諭され改心
「は? お兄ちゃん、何言ってんの? 家は夫と相談して、週に2回、家事代行サービスを頼んでるんだよ? 今日もお義姉さん達が来るから事前に綺麗にしてあるだけで、普段は私だってそこまで掃除出来てないよ」
義妹の発言にビックリする夫でしたが、義妹の反論は終わりません。
「お兄ちゃんの家だって、お義姉さんのお陰で十分綺麗じゃん! それでも不満って言うのなら、お兄ちゃんも代行サービスを頼むか、お兄ちゃん自身がもっと家事を手伝うべきだよ!」
それを聞いて夫もさすがに「口が過ぎた」と思ったのか「そうだな。悪かった」と言って、Rに頭を下げました。
そしてこれを機に、夫も家事を手伝ってくれるようになったと言います。
「こうして欲しい」と言って相手にばかり要求するのではなく、それに寄り添う姿勢を見せることが必要なのだと、夫も義妹から学んだのでしょう。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:六条京子
ティネクトのエッセイコンテストで大賞を受賞したのをキッカケに、ライター活動開始。街コンや女子会に積極的に参加して、インタビュー対象を探す日々。Xでも「六条京子@Webライター(@akasinokata321)」として発信を行う。