A子は些細な違和感を感じつつも関係を続けていましたが、ある出来事を機に大きな決断をすることになりました。
その出来事とは? A子から話を聞きました。
SNSで出会った彼との6か月
A子が彼と出会ったのは、SNSがきっかけでした。
同じ30代ということもあり、やり取りはスムーズで、すぐにデートを重ねるように。
しかし、デートのたびに彼が指定するのは、必ず自宅近くの場所。
遠方から駆けつけるA子に対し、彼は毎回10〜20分の遅刻が当たり前。
加えて、彼はいつも私より高いメニューを注文するのですが、食事代はきっちり割り勘。
A子は「少し自分本位じゃないかな?」と感じることもありましたが、デート自体は楽しめていたため、大きく問題視しませんでした。
初めてのクリスマスに膨らむ期待
そんな中、迎えた初めてのクリスマス。
特別な日を前に自然と期待が高まってきます。
ある日、彼が「世間のクリスマスプレゼントの相場っていくらくらいなんだろうね?」と尋ねてきました。
A子は戸惑いつつも、「金額をすり合わせておいたほうがいいかも」と考え「どれくらいがいいかな?」と逆に問いかけました。
彼は、「2とか、3とか?」と返答。
A子はてっきり「2万円から3万円」を指していると理解し、「それくらいで用意しようね」と話を合わせました。
そして慎重に選び、3万円のキーケースを準備したのです。
クリスマス当日、彼が渡したプレゼントは……
いよいよクリスマス当日。
彼はいつものように20分遅刻し、軽く謝罪をすると小さな紙袋を手渡してきました。
中に入っていたのは、2千円の焼き菓子詰め合わせ。
「プレゼントは値段じゃない」と頭では分かっていても、3万円のキーケースを用意したA子にとっては、あまりに大きなギャップでした。
金額の単位をきちんと確認しなかった自分にも責任があると思い、愕然としつつも表情を取り繕って彼にプレゼントを渡すと、彼は満面の笑みで喜びます。
しかし、自分のプレゼントとの価格差や、これまでの彼の行動を省みても、その笑顔に対する疑問は拭えませんでした。
恋愛で大切なことに気づいたA子の教訓
帰り道、A子はこれまでの彼との日々を振り返ります。
頻繁な遅刻、遠方から通う自分への配慮の無さ、そして、クリスマスプレゼントの金額を巡る認識のズレ。
少しずつ積み重なっていった不満は、「大切にされていない」という気持ちに変わっていきました。
その後、A子は彼との距離を置くようになり、自然消滅という形で関係は終わりました。
この経験から、A子は「恋愛にはお互いに思いやりを持つことや、同じ価値観を大切にすること」が本当に大事だなと痛感。
愛情は目に見えないものですが、日々の行動や小さな気配りの中で表れるもの。
A子はこの学びを胸に新しい一歩を踏み出す決心をしました。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。