筆者の話です。
旅行業に携わっている私は、職業柄、地図は得意と思われがちですが、実際は、方向音痴すぎて地図アプリを使っても迷います。
そんな私が、一人で新宿に降り立った時のお話です。

思わぬ救世主

「G子さん!? こんなところで何してるの?」
前方から歩いてきたのは、舞台を一緒に見る予定の友人M美さん!
驚いて立ち止まる私を見て、彼女は笑顔で駆け寄ってきます。

M美さんによれば、
「大荷物を引いて、さみしそうに歩いている人がいるなと思ったら、G子さんだった!」
とのこと。

「実はね……」
とこれまでの迷走ぶりを話すと、M美さんは大笑い。

「ホテルの場所わかってる?」
と聞かれ、自信なく指差す私に、地図を確認したM美さんは、
「ちょっと違うっぽい。一緒に行こう!」
と、先導してくれました。

方向音痴をカバーしてくれた友人たち

ホテルに着くまで付き添ってくれたM美さんは、荷物を預け終えると、
「ここを動かないでね! 迎えに来るから!」
と手を振りながら買い物へ向かいました。

その後、Hさんも合流し、楽しい時間を過ごしましたが、彼女たちは終始私の方向音痴を心配。
観劇後はHさんが劇場外まで迎えに来てくれ、移動は全てタクシーにしてと、至れり尽くせり。
二人の気遣いに、感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。

友人の優しさに感謝

翌朝、お土産探しのリベンジを決行しましたが、またしても地図アプリに振り回される結果に。

店員さんに
「改札を入ったらすぐそこ」
と教えられ愕然。
回遊していただけだと知った時の恥ずかしさは忘れられません。

方向音痴の私にとって、都会での旅行は予想以上に難しかったけれど、友人たちの優しさのおかげで楽しい思い出ができました。

「また一緒に行こうね」
と言ってくれた彼女たちに、
「今度はもっと頼りになる旅仲間として恩返ししたい」
と心に誓った出来事です。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。