当たり付きの駄菓子
この日私は小学生の息子と駄菓子屋さんに行きました。
息子はいくつか駄菓子を選び、その場では食べさせず、自宅に帰ってからおやつタイムにすることに。
選んだ駄菓子のなかには当たり付きのものがあったようで、息子はワクワクしながら開封。
すると、見事当たりが出ました!
当たり・当たり・当たり!
息子は当たりの駄菓子を持って、再び駄菓子屋さんへ向かいました。
日頃から「外で買い食いしないように。」と教えているため、息子は交換してもらった駄菓子を持って家まで帰ってきました。
ちゃんと自宅まで帰ってきてから、交換してもらった駄菓子を開封した息子。
驚くことにまたしても、当たりが出ました!
そして息子は本日3度目の駄菓子屋さんへ。(笑)
交換してもらった駄菓子を再度持ち帰った息子ですが、なんとこのあと5回連続で同じことが続き、1つの駄菓子で合計7回の当たりを引き当てました。
「俺、すげぇ! 奇跡だ!」と興奮しながら、息子はまたしても駄菓子屋さんへ。
素敵な価値観
帰ってきた息子に「どうだった?」と声をかけると「なんかズルしてるって疑われたみたいでさー。店員さんが駄菓子選んでくれた!」と。
当然息子は不正などはおこなっていません。
そして開封した8個目の駄菓子は『ハズレ』。
運試しを楽しみ、まさに奇跡のように当たりが続いていた息子だったので、最後自分で選べなかったことやハズレが出たことに落ち込んでしまっているかな? と思い、私は「残念だったね。」と声をかけたのですが……。
「危なかった! 店員さんのおかげで連勝が守りきれた! 俺は無敗のままの男だ!」と。
私が息子ならついつい自分で引きたかった、不正はしていないのに! と感じてしまいそうな展開ですが、ポジティブ過ぎる息子の価値観に感銘を受けました。
【体験者:30代・女性パート、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。