どこの職場にも必ずいる職場の雰囲気を左右する「ベテラン社員」。
筆者の友人T美さんの働く職場にもベテラン女性社員がおり、彼女の機嫌に一緒に働く人は振り回されてばかり。
しかしあることがきっかけでそんな状況も変わっていくことに!?

ベテラン女性社員G子さんに翻弄される職場

職場に長年いる女性G子さんは入社20年目のベテラン社員。
肩書きは一般職の事務ですが、長年職場にいるので誰よりも色々なことに詳しく支店長もG子さんには気を遣うほどの存在です。

G子さんは好き嫌いが激しく、気に入らない人はネチネチと攻撃するので、G子さんの機嫌を損ねた人は職場に居づらくなり部署が変わったり、退職してしまうことも。
G子さんの機嫌に振り回されてしまう息苦しい雰囲気がありました。

ベテラン社員の生活に転機が

そんなG子さんでしたが50代になってから体調を崩すことが多くなり、仕事を休みがちに。

さらに地方の実家では家業を畳み、親の介護が始まるなど身辺でさまざまな変化が起こったことで、次第に今までの威勢の良さが無くなっていきました。

初めて聞いた「感謝の言葉」

そんなある日、G子さんが休んだ分の仕事をフォローした時のこと。

今までなら「他の人の仕事もするなんてずいぶん余裕ね」と嫌味を言って絶対相手を優位に立たせないG子さんでしたが、その日は
「やっておいてくれたの。ありがとう」
と小さな声で初めてお礼を言ったのです!

ひそかに職場の全員が驚きの表情を浮かべていました。
どうやら、色々な苦難を経験することでG子さんの心持ちに変化があったよう。

変化していくG子さん

G子さんはその後も少しずつ、ずいぶん丸くなっていきました。

「今まで強く生きてきたつもりだったけど、何か間違っていたのかもしれない。体調が悪くなったり色々思うようにいかなくなってみて、初めて人の痛みがわかった。謙虚になろうと思った」
とのこと。

「50代で気づくのはあまりに遅くない?」と陰口を言う人もいましたが、G子さんはその後も謙虚さを失わず、定年退職する時には慕われる存在になっていました。

いくつになっても人は変わることができる、と感じる出来事でした。

【体験者:40代·会社員、回答時期:2024年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Sana.Y
医療機関に勤めるアラフォーワーキングマザー。新卒で化粧品メーカーに入社後、結婚出産を機に退職。現在は転職し子育てと仕事の両立に励む。自分らしい生き方を求め、昔から好きだった書くことを仕事にしたくライターデビュー。化粧品メーカー勤務での経験や、会社でのワーキングマザーとしての立ち位置、ママ友との情報交換を通して美容や教育、女性の生き方を考えた情報を発信している。