すると夫はそのままHの家に泊まることを提案。
次の日の朝、Hの職場の上司にコンタクトを取り、会う約束を取り付けました。
夫が話を聞きに行くと、どうやら地方出身であることを理由に、Hはかなり嫌がらせをされていて、職場内でも問題になっていたとのこと。
夫は理不尽さに腹が立ち、弁護士に相談して訴訟すると宣言したそうです。
慌てた上司はHが復帰できるように、最大限のサポートをすると約束。
療養休暇という名目で、しばらくお休みをくれるという話を取り付けてきました。
夫は帰ってくるなり、Hをむりやりメンタルクリニックへ。
受診させた結果、うつ病と診断されたのです。
号泣
Hは夫が自分の事を嫌っていると思っていたため、「どうしてそんなにいろいろしてくれるの?」と夫に聞きました。
すると、夫は「自分の息子が大変なときに何もしない親はいないだろう?」と一言。
その言葉を聞いたHは号泣。
今ではHも日常生活が送れるようになるまでに回復しました。
夫との関係性も劇的に改善しましたが、そのきっかけは『あの』一言だったと思っています。
Hはもちろん、私にとっても嬉しい一言でした。
【体験者:50代女性・パート、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。