古い考えが根強い義実家
還暦を過ぎた私にも、子育ての悩みは尽きません。
20歳になった息子に関してすら、頭を抱えたくなるような出来事が最近起こりました。
原因は、義実家の価値観が古すぎることにあります。
幸い、夫自身は10代で上京したということもあり家事も育児も協力的で、現代的な考え方の持ち主ですが、地方にある義実家には未だに昔ながらの価値観が根強く残っています。
息子には男女平等な価値観を
義両親は、「男は家のことは何もしなくていい」「長男は特別」という考え方の人たちですが、自分の息子はそんな価値観に染まってしまわないようにしたいと思っていました。
幼い頃から男女の役割分担にとらわれず、個性を尊重した教育を心がけてきたつもりです。
まさか数日間でこんなことになるとは……
しかし先日事件が起きました。
義両親にせがまれて、息子が初めて一人で義実家に帰省したのです。
数日後、帰ってきた息子は「俺は長男だから」「男はこうあるべき」といった言葉を口にするようになりました。
たった数日で義両親の価値観に染まってしまいそうになっている息子に、私は言葉を失いました。
なんとか元に戻ってほしい
「男は座ってていいから」「お前は長男なんだから」
滞在中、義両親は息子にそんな言葉をかけ、ちやほやしてくれたようです。
義両親が可愛がってくれるのはありがたいのですが、長年かけて築き上げてきた息子の価値観が、いとも簡単に崩れていく様を目の当たりにし、私は深い後悔に苛まれました。
もしこのまま結婚でもしたら、亭主関白な、いわゆる“モラ男”になってしまうかもしれません。
母親として責任を感じていますし、そうなる前になんとか元に戻ってほしいものですが、息子もすでに成人した身。
親がどこまで口出ししていいものか、悩む日々です。
皆さんならこんな時、どう対応しますか?
【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。