愛する人を支えたいという思いから始まったお寺の住職さんとの結婚生活。でも、『何代も続くお寺』という重圧に応えられない自分に気付いたとき、罪悪感が私の心をむしばんでいって……。そんな体験談を友人が聞かせてくれました。
結婚と伝統の狭間で
私が恋愛の末に結婚した相手は、何代も続く歴史あるお寺の息子。恋愛を続ける中で、彼の仕事や家のこと、お寺のことは理解していました。
いざ結婚となっても、私の「彼を支えたい」という気持ちは変わることはなく、むしろ強くなる一方でした。
直視できない現実
そして彼と結婚し、お寺での生活が始まりました。お互い子どもがほしかったのですが、なかなか妊娠に至りません。私と夫で病院で検査をすると、私が原因で子どもが授かれないことがわかったのです。
私は、自分が妊娠できないことがわかったとき、心の底から崩れ落ちるような思いがしました。義父母や夫からは何としてでも子どもを望むような発言はありません。