接客業をしていると、時折首を傾げたくなるようなお客さんに遭遇することがあります。
これは喫茶店で働いている友人から聞いた、ちょっと困った常連客の話です。
これは喫茶店で働いている友人から聞いた、ちょっと困った常連客の話です。
ちょっと困った常連さん
私が働いている喫茶店は、60代の夫婦が営む個人経営の喫茶店です。
リーズナブルな価格設定ということもあり、地元の皆さんに愛されています。
その中に、常連の50~60代の女性4人グループの常連さんがいらっしゃるのですが、そのうちのお一人の少し変わった注文方法に、私は密かに頭を悩ませていました。
そのグループは夏の暑い時期になると、涼しさを求めて週に3回ほど来店されます。皆さんは当然のようにアイスコーヒーを注文されるのですが、お一人のAさんだけは、どんなに暑い日でも毎回ホットコーヒーを注文するのです。
そして、決まってこうおっしゃいます。
「グラスにたっぷり氷を入れて持ってきてちょうだい」
なんと運ばれてきた氷入りのグラスに熱々のホットコーヒーを注ぎ、ご自身でアイスコーヒーを作ってしまうのです。
その理由は、アイスコーヒーよりホットコーヒーの方が30円安いから……。
私は「注意したほうがいいのでは?」とマスターに提案しましたが、マスターはAさんと古くからの付き合いがあるそうで、「波風を立てたくないし、これも一つの交流だから」と困り顔ながらも目をつぶっていました。
お店の善意で安く提供しているだけに、そのこだわりすぎる節約術を見るたびに、私は少し複雑な気持ちになっていました。