子ども時代の思い
Aさんは現在、中学生の息子を育てる母です。思春期で難しいお年頃の息子を育てていると思い出されるのが、Aさん自身が中学生だった頃のこと。
Aさんもかつては中学生で、親に向かって生意気な口をきいたり、わけもわからず無意味な行動をしたがったものでした。そして、強く思っていたのは「親は全然子どもの気持ちなんてわかってくれない」というもの。
自分は大人になっても子どもの気持ちに寄り添える大人になろうと、中学生の頃のAさんは思っていたのでした。
理想通りにいかない育児
思春期を経て、さまざまな経験を積んで大人になったAさん。結婚し子どもに恵まれ、親となって育児をすることになりました。
Aさんは初めての育児に戸惑いながらも必死に日々を過ごし、気づけば息子は中学生になっていました。素直だった小学生までとは違い、中学生になった息子は親の言うことを聞かずに反抗してばかり。
そんな息子の反抗的な態度に、ついついAさんもガミガミと怒ってしまい、思春期の息子への対応に疲れ切っていました。
自分も言ってる!? NGワード
「子どものくせに偉そうなこと言うんじゃないよ!」
ある日、反抗的な態度をとる息子に対しAさんはこんな言葉をかけました。そしてふと気づいたのです。『子どものくせに~~』は自分が子どもの頃、一番言われたくない言葉でした。
子どものくせにと言われてしまうと、子どもの立場からは何も言えなくなってしまいます。子どもだって自分の主張はあるのに、それを聞き入れてくれない大人の傲慢さを感じる嫌なワードをAさんは自分も口にしていたと気づきハッとしました。
反省、、、同じ過ちを繰り返さない
子どものくせにと言われた息子の顔を見ると、明らかに不満顔です。Aさんはその言葉を自分が親に言われたときのことを思い出し反省しました。
いくら怒っていても言葉は選ばなければいけないし、自分が親にされて嫌だったことを繰り返してはいけません。
相変わらず思春期で反抗期真っ只中の息子の対応には苦労させられる日々ですが、カッとなったときほど息子にかける言葉が適切かどうかを気にするようにしているそうですよ。自分がされたことはついつい人にもしてしまいがちですが、Aさんのように気をつけていきたいものですね。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。