最近では少なくなりつつありますが、家族の中で親が長男ばかりを大事に育てる、長男信仰がまだ残っている家庭もあるといいます。今回は長男である兄と差をつけて育てられた経験のある筆者の知人、Rさんに聞いたお話です。
お兄ちゃんは長男
Rさんには2つ年上のお兄さんがいます。
子供の頃からRさんは、両親のお兄さんと自分への扱いが違うことを感じ取っていました。
何故かというと、食事のときはいつもお兄さんが好きなメニューで、お兄さんの分だけおかずが多めによそわれていたからです。
そしてお母さんはいつもお兄さんだけに「美味しい? 」と聞くのでした。
お父さんは仕事が忙しく、一緒に食事をとった記憶はほぼありません。そのためRさんはお母さんとお兄さんとの3人の食卓で、いつも自分だけのけ者になったような気持ちでいたのです。
子供の頃は不平等だと思っていたけれど、年月が経ち、大きくなってからは「兄さんは育ちざかりだったからだな」と理解できるようになっていました。