母のSNSの内容を見て、姉と一緒に「どうして?」と問い詰めた結果
なんと母は、多数の芸能人のアカウントに、否定的なコメントを投稿していたのです。
誹謗中傷とまではいえないものの、「今日来てる服が似合わない」や「この子が人気である理由がわからない」など、悪口のような内容ばかり。
「今すぐ止めさせないと。」私は近くに住む姉に連絡をとり、母のSNS投稿のことを報告しました。姉はすぐに家にやってきて、一緒にどうすればいいか考えてくれました。
その夜、私と姉はリビングに母を呼んで「どうしてこんなことをしているのか」と問い詰めたのです。初めはしらばっくれていた母も、もう隠せないとわかると観念したのか、ぽつりぽつりと話し始めました。
母いわく「結婚を機に退職してからずっと専業主婦で、ずっと家事や育児に追われていた。お父さんとは仮面夫婦で、誰も味方になってくれる人がいなかった。
でも数年前にSNSを始めて、コメントを投稿すると、『私もそう思う』と言ってもらえたり、“いいね”がいくつももらえたりして【ここには私の味方がたくさんいる】と思えるようになった」とのことでした。
さらに姉が「でも、どうして悪口ばかり書くの?」と聞くと、「最初は素直に自分が思ったことを投稿していたが、否定的なコメントの方が反応が良いことに気づいてからは、悪口ばかり書くようになった。心が重くなるので、本当はもう悪口を書くのはやめたい。後悔している」と言います。
そこで私と姉は話し合い、母を「外の世界に触れさせる」時間を作ることにしました。車で温泉旅行に行ったり、映画を見に行ったりなど、母の負担にならない程度に外に連れ出した結果、母は私たちとの「おでかけ」を楽しみにするようになり、SNSから距離を置くことができたのです。
家にこもっていた時より顔色が良くなり、性格も明るくなった母を見て、少し強引ではありましたが、外に連れ出して本当に良かったと思う今日この頃です。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。