節目節目で起こるお祝い文化。本来、お祝いする側もされる側も、幸福な気持ちになるはずのものです。しかしこの『お祝い』がきっかけとなり、不愉快な気持ちになる出来事がありました。今回は筆者が体験した、お祝いをめぐる不快なエピソードをご紹介します。

学生時代の友人

学生時代、2人の友人と出会い、当時は3人グループで行動を共にしていました。

でも、なかなか同じ関係性を保つことは難しく、2人とは大人になるにつれて徐々に疎遠になっています。

ただ3人グループの1人・A子が第一子を出産したときには、かろうじて交流が続いていたため、A子には出産祝いを贈りました。

その後はやはりだんだんと連絡を取り合わなくなり、いつの間にか2人と数年は会っていない状況に。

もう1人の出産報告

2人と会わなくなってから数年後、3人グループのもう1人・B子から久しぶりに連絡が来ました。

連絡の内容は、B子が出産したという報告です。

このときすでにほとんど関係が途切れていたのですが、A子にはお祝いを贈って、B子には贈らないとなると角が立つと感じたため、B子にも「お祝い持って赤ちゃんの顔を見に行ってもいい?」と提案しました。

「まさかこんな雑な扱いを受けるなんて」

B子からは「ぜひぜひ! 今週は忙しいから来週また連絡するね」と返信があったので、来週を提案される可能性もあると思い、急いで出産祝いを準備。

しかし、翌週になってもB子から連絡は来ませんでした。

B子は出産したばかりだし、最初の連絡のときも忙しそうにしていたから、ドタバタしているのかもしれないと思い、それから1週間ほど待って改めて連絡を入れたのですが「ごめん! 忘れてた! 今週も予定詰めちゃった!」とすっかり約束を忘れていたとのこと。

私が合わせたほうがよさそうだと感じたので「私はいつでもいいから都合のいいときがわかったら教えて!」と伝えました。

しかし、それから1か月経っても2か月経っても、B子から連絡はありませんでした。もう、私から催促の連絡をする気にもなれません。

結末

それから数年が経ちますが、いまだにB子からの連絡はありません。

私が出産祝いに選んでいた物はオムツの詰め合わせだったため、すでにサイズアウトしているでしょうし、いまさら渡せる物でもありません。

いまでもB子への出産祝いは、きれいにラッピングされたまま我が家の押し入れに眠っています。

ほかに使い道もないので、いつか処分するまできっとこのままでしょう。

B子の事情はわかりませんが、会う気がないならそもそもお祝いを準備しなかったので、そう言ってもらいたかったです。

【体験者:30代・女性自営業、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。