あなたはいつでも側にいてくれる友人や身内の優しい性格に甘えて、ついぞんざいな扱いをしてしまっていませんか? 今回は「友人や身内の優しさに胡坐をかいてはいけないな。」と感じさせられた筆者の知人のお話を紹介します。

幼馴染

私にはA子という幼稚園児時代からの幼馴染がいます。

A子とは同じマンションに住んでいたこともあり、小学校はもちろん中学校も同じで、いわゆる腐れ縁といった関係でした。

ただA子は幼いころから意地が悪く、私の物を隠されたり、仲間はずれにされたりするのは日常茶飯事。ですが、同じマンションで登下校も同じだったことで、そんな意地悪をされてもA子との仲が決定的に壊れることはありませんでした。

大学生に

私たちは別の高校に進学したのですが、偶然同じ大学に入学し、また距離が近づきました。

大学生になってもA子の意地の悪さは健在で、大学で新しく出会った友達にあることないこと吹き込んで、私を孤立させようとしたり、私が付き合っている彼氏を誘惑したり。

いくら幼馴染だからといっても許せないほど、私は我慢の限界に近づいていました。

絶縁

いよいよA子の意地悪に耐えきれなくなった私は、A子に直接「もうA子とは関わらない。」と宣言。

それからは本当に一言も口を利かず、何をされても無視を決め込みました。

すると、これまで何をしても反撃しなかった私が本気で怒っていることに戸惑ったA子は「ごめん! もうしないから許して!」と何度も謝ってきたのですが、私はその連絡さえも無視しました。

ついにA子から連絡が来ることもなくなり、顔を合わせても会話をしない関係に。

5年後

それからA子と関わらないまま、大学を卒業し、私は実家を出て一人暮らしを始めました。

A子との絶縁から5年ほど経ったある日、私は実家に帰省していました。すると、偶然外出していたA子を見つけ「久しぶりだね。」と声をかけたのですが……。

A子は目をまん丸にして驚いた表情をして、直後号泣し始めました。

泣きじゃくりながらA子は「何をしても許してくれる○○(私の名前)に甘えていた。心を入れ替えるからまた友達になってくれないか。」と。

A子にも何か理由があったのかもしれません。時も経ち、私のなかでもわだかまりが解消できていたため、その要求を受け入れることにしました。

それからというもの、A子は本当に態度を改め、10年以上経ったいまでも交友関係が続いています。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。