幸せな日々の終わり
私は夫と5歳の娘との3人暮らしです。何の不安も翳りもない、ごく普通の日常を送っていました。
しかし半年ほど前から、夫の行動におかしな点が目立ち始めました。以前は残業なんてほとんどなかったのに帰りが遅くなり、こそこそとスマホを触る時間も増えてきたのです。
信じたくありませんでしたが、さすがに私も不倫を疑い始めました。
相手は予想外の人物
疑念が確信に変わるまで、時間はかかりませんでした。
私は夫の行動を注意深く観察し、携帯の履歴を調べ、不倫の事実を突き止めました。
さらにショックなことに、相手の女性はなんと私のママ友のM美ということが判明……。娘同士も仲が良く、家族ぐるみで付き合いのある親しい友人でした。
ありえない反応に唖然
私は2人を問い詰めましたが、なんと2人は「ただの遊びのつもりだった」と、軽い調子で弁解!
M美に至っては、「大人なんだし、遊びでそんなに怒るのやめようよ~。それに、相手が私でよかったじゃん! どこぞの知らない女より安心でしょ?」と、信じられない開き直りを見せる始末です。
怒りと悲しみ、そして裏切られたことへの深い絶望が私を襲いましたが、幼い娘のことを考えると、いくら遊びだと言われても、やはりこのまま水に流すことはできません。
絶対に許さない
私を嘲笑うかのような態度のM美に、私は冷静にこう伝えました。
「知らない相手のほうがよかった。友達に裏切られるなんて最悪だよ。でも、あなたが相手なら名前も住所も職場も知ってるから、浮気相手の素性を調べずに済むわ。自宅に内容証明が届くと思うからよろしくね。徹底的に争うから」
M美のヘラヘラした態度は、私のこの言葉で崩れ去りました。
ようやく事態の深刻さを理解したM美は、顔面蒼白になり慌て始めましたが、後の祭り。遊びの代償はあまりにも大きかったのです。
私はその後、夫と何度も話し合いを重ねて、娘のためにもう一度やり直すことを決意しました。まだ夫を信じきることはできませんが、幼い娘のことを思うと離婚はできませんでした。
一方、M美は離婚を突きつけられ、慰謝料を請求された挙句、遠方の実家に帰ることになったそうです。大したことないと思っていたのかもしれませんが、“ただの遊び”は、M美の人生を狂わせる結果となりました。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。