幼い頃、姉であることを理由に母親に我慢を強いられていた筆者知人のAさん。
母親にずっとわだかまりを持っていました。
これはAさんの体験談です。
心に残ったわだかまり
私は3歳違いの妹Bとの2人姉妹です。
小さい頃はそれなりにケンカもしましたが、今でも連絡をとりお互いの家を行き来する仲の良い姉妹です。
Bとの関係はさておき、子どもの頃からBと私に対する母の態度の違いに、私はずっとわだかまりを持っていました。
母の決まり文句に悔し涙
私たち姉妹の幼い頃の母の決まり文句は「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」でした。
私が遊んでいるおもちゃを見たBが横から「遊びたい」と言って駄々をこねれば
「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」
のひと言でBにおもちゃを渡してしまいます。
Bとケンカになれば理由も聞かずに
「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」と
私だけ叱りつけるのです。
当時の私は
「私がなりたくてお姉ちゃんになった訳じゃないのに、お母さんはひどいよ」
と何度も悔し涙を流しました。
母から意外な言葉が!
時はたち私は結婚し、私も母と同じく2人の娘を授かりました。
ときどき私の家に遊びに来て私の子育てのようすを見ていた母が、私にこう言ったのです。
「あなたは上の子ばかり叱って我慢させて、かわいそうで見ていられない」
私は自分が子どもの時に受けた母の仕打ちを思い出し
「お母さんは私たちが子どもの頃は、いつも私に我慢しなさいって言って叱ったでしょ!」
と言い返してしまいました。
すると母は
「あの時はごめんね。私も若くてまだ未熟な母親だったから、あなたの気持ちも考えずにあなたにばかり我慢させてしまった」
と謝ってきたのです。
母も同じように手探りだった
子どもの頃は、私に対する母の理不尽なあつかいが悔しくて仕方がありませんでした。
でも母も今の私のように未熟な母親であり、手探りしながら育児をしていたのです。
母の言葉を聞き、ずっと感じていたわだかまりが解けました。
今は子育てに悩んだ時は母に相談し、アドバイスをもらいながら子育てしています。
【体験者:30代・パート、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
Itnライター:K.Sakura
セラピスト・販売員・介護士の職を通じて常に人と関わる職務経験から得た情報を記事化するブロガーを志す。15年ほど専業主婦兼ブロガーとして活動するも、モラハラな夫からから逃げるために50代にして独立。母としては、発達障害のある子どもの育児に奮闘。自分の経験が同じような状況に悩む人の励みになって欲しいと思い、専門ライターに転身。アラフィフでも人生やり直しができることを実感。