友人Sの話です。Sの同僚Mには、隣のビルで働く彼氏がいました。しかし、なぜかMの友達に会おうとしません。そこでMは、彼氏に内緒でSを彼とのランチタイムへ連れて行くことに。そこで目にした驚愕の真実とは……?

彼氏に会えるのを楽しみにしていたが……

同僚のMは隣のビルで働く男性と付き合い始め、「すぐ近くに彼がいるなんて、幸せ♡」と、うっとりしながらビルを眺めていました。1年前に失恋し落ち込んでいましたが、ようやく立ち直った彼女の恋を、私も応援しています。

ある日、Mが突然「今日のランチに彼氏を呼んだ!」と言い出しました。理由を聞くと、「Sに彼を紹介したいのに、彼が恥ずかしいと言って会いたがらないから強硬手段よ!」と笑顔のM。「友達に会いたがらない彼氏」というのが少し気になるけど……。彼女の嬉しそうな顔を見て、まずはランチを楽しむことにしました。

現れたのは、なんと親友の彼氏!

Mと私は少し早めに会社近くのレストランに到着。時間通りに現れた彼を見た瞬間、私は言葉を失いました。「えっ……この人、知ってる」頭が混乱する私をよそに、Mの隣に戸惑いながら座る男性。実はこの人、私の親友Lの彼氏だったのです。

以前、酔ったLを迎えに来たこの男性。「みんな注目! この人が借金大王の彼氏でーす!」と言われ、オロオロしていました。あの人がMの彼氏だなんて。彼は私の視線に気付き、記憶をたどるように目を細めました。
彼が席を外した隙に、私はMに「私、彼のこと知ってる。親友の彼氏だよ。あとね、借金もある」と告げた。つまり彼は、MとLの二股をかけていたのだ。

二股と借金。そして最後の制裁

しばらく呆然としていたMは、席に戻ってきた彼に鋭い視線を向け、勢いよく席を立ちました。
「あんた、彼女いたんだって!?」と、店中に響き渡る声で叫ぶMに、店内は一瞬静まり返り、すぐにざわめきが広がります。
「友達にも紹介できない男なんて、私には必要ない!」その言葉に一瞬怯みながら、言い訳をしようと口を開く男性。そんな彼を遮り、Mはさらに続けました。「しかも借金もあるんだって? 二股かける前に借金返せよ!」

借金の話が出ると、彼は大慌てで「ち、違うって!」と叫んだ。同じ会社の事務員もその場にいたらしく、笑いをこらえている様子でした。彼は最後まで言い訳を続けようとしましたが、Mは「二度と私に連絡しないで」と突っぱねました。
そして、私の手を引っ張り店を出た途端、Mはボロボロと泣き出しました。その背中をさすりながら「よく頑張ったね」と声をかけました。

その後、男性は

何か理由があって借金をしていたのかもしれませんが、その後、あの男性は「借金と二股のクズ」と悪評が立ち、会社を辞めていったらしいです。もちろん、Lにも全部バレて捨てられました。

【体験者:30代・会社員・回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:N.tamayura
長年勤めたブラック企業を退職し、書くことを仕事にするためライターに転職。在職中に人間関係の脆さを感じた経験から、同世代に向けて生き方のヒントになるような情報を発信すべく、日々リサーチを続けている。