怪我や病気で入院することは誰にだってあるもの。でも、本人が公言していないのに、根掘り葉掘り相手に聞くのも考えものです。誰にも知られたくなかった入院を、授業参観の場で大声で聞いてきた人がいて……。そんな話を友人が教えてくれました。
予期せぬ入院と不安な日々
私は、とある病気で急遽1週間入院したことがありました。入院中は、家のことや子どもたちの学校のことなど、母や義母にいろいろサポートしてもらいました。私自身は、入院に至るまで検査や手続きで忙しくしていましたが、病気のことで不安な日々を送っていました。
病気について誰にも話す気になれませんでしたが、送り迎えで心配をかけてしまうと、子どもが通う保育園や小学校の先生には伝えていました。
授業参観での喜びと突然の質問攻め
そして無事退院し、しばらく経ったころに小学校の授業参観がありました。入院前は授業参観に出席できるかどうか不安でしたが、退院後の体調もよく、子どもも「絶対来てね!」と楽しみにしてくれていたので、参加しました。授業参観では子どもの張り切っている姿がかわいく、来てよかったと思いました。
授業が終わり、教室を出たときのことです。突然、保護者のAさんが私に「ねぇねぇ、入院してたんだって? 何の病気? どうして入院したの?」と大声で聞いてきたのです。周りにいた保護者たちも振り向くほどの大きな声でした。
私は退院したとはいえ、誰にも病気のことを言いたくなかったし、そもそもこのAさんとはまったく親しくありません。私は苦笑いをしつつ話を濁し、その場を逃れようとしました。