週末の混雑する温泉施設で
家族で近所の温泉施設に行ったときのこと。週末の女湯は混んでいて、洗い場に座るのにも待つ必要がありました。温泉内もそれなりに混んでいましたが、私は娘とのんびり温泉に入ることができました。
ジャグジーや炭酸風呂を楽しみ、十分温まったところで、もう出ようと脱衣所に行きました。
ドライヤー待ちの列に突然の割り込み
体を拭き、服を着て、濡れた髪を乾かそうとドライヤーのある場所に行ったときのこと。そこにはドライヤーの列ができていました。「混んでるね」と言いながらも私と娘は列に並び、順番を待っていました。
そしてドライヤーを使っていた人の1席が空き、次は私の番というところで、中年女性がぬるっと割り込んできたのです。そしてすぐにドライヤーを使い始めました。私は「列に気づかなかったの……?」とふり返りましたが、私のうしろにも5人ほど並んでいます。
娘も「え??」という顔。並んでいている人も「何あの人?」という顔で見ています。
私は割り込んだ女性に向かって、「並んでますよ」と言いました。でも女性は我関せずとドライヤーで髪を乾かし始めています。私はもう一度「みなさんここに並んでいますよ」と言いました。割り込んだ女性はこちらを一瞥して、悪びれることなく乾かし続けています。
小学生の勇気ある一言が状況を変える
すると、割り込み女性の隣で髪を乾かしていた小学生が、「おばちゃん、みんな並んでるよ」と助け舟を出してくれたのです。女性は子どもに注意され、「あら」と気まずそうな顔で去っていきました。私は女の子に「ありがとう」と言って、無事ドライヤーを使うことができました。
気持ちよく温泉に入ったのに、突然のドライヤーの割り込みでイライラした私。でも、女の子の助け舟のおかげで気持ちをスッキリさせて温泉を出ることができました。
【体験者:40代・会社員、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。