筆者の祖父母は孫をとても可愛がってくれました。そのため、おじいちゃん・おばあちゃんにとっての孫は文句なしに可愛い存在だと思っていたのですが、義実家の両親はどうやら違ったようです。筆者が実際に体験したイラッとするエピソードをご紹介します。

次男の運動会

ある年の次男の運動会のこと。
義父母は前日に連絡をしてきて、運動会を見に行くと言い出しました。

しかし運動会当日、場所取りをしていた私たちのところへ義父母が来たのは、すでに運動会の中盤にさしかかった頃。
義父は来るなり「あいつは運動苦手だからなぁ」と面倒くさそうに言うと、なんと文庫本を開いて読み始めたのです。

次の競技は息子の徒競走。
私と夫は写真の撮れるスペースへ移動し、大きな声で声援を送りました。
案の定、息子はビリでしたが、一生懸命走っている姿に私たち夫婦は大きな拍手を送ったのです。

あり得ない姿

私と夫が自分たちの場所へ戻ると、そこには驚きの光景が!
運動会を全く見る様子もなく、義父が横になって寝ていたのです。
義母が「お父さん、起きなさいよ」と注意していたのですが、さすがにこれには私も腹が立ち、「お義父さん、運動会を見に来たんじゃないなら帰っていただいて構いませんよ」と声を荒らげてしまいました。

すると、隣のシートに座っていたママ友のお母さんが「孫の応援をしてあげないんですか? 頑張ってるのにねぇ」と一言。
周囲の人も、全く運動会を観覧する気のない義父の様子を、呆れたような顔で見ていました。

これに気付いた義父は、体裁を取り繕おうと急に応援をしようとしたのですが、時すでに遅し。
子ども達の競技は全て終了し、運動会は閉会式を迎えていたのです。
周囲の冷たい視線と私たち夫婦の怒りに耐えられず、義父母はすぐに帰る羽目になりました。

来なくて結構

その後、義父からは謝罪したいという電話がありましたが、私は拒否。
あんな態度を取られて、次男も落ち込んでいたので、距離を置くことにしました。

翌年の運動会も何故か「見に行こうと思っている」と連絡があったのですが、「来ていただかなくて結構です。どうせビリですから」とお断りしました。

孫ならどんな結果でも可愛いと思えるはずなのに……どうやら、私の中の『おじいちゃん像』と義父は、全く違ったようです。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。