普段家でする食事もよいですが、やはり外食に出かけるとテンションが上がりますよね。それがなかなか行けない高級レストランや料亭だったらなおさらのこと。しかし、舞い上がって周囲が見えなくなるのは避けたいことです。今回は筆者と倹約家な父とのエピソードをご紹介します。

倹約家な父の誕生日

私の父はよく言えば倹約家。悪く言えばケチな性格です。

母が日用品を購入してきた際も、いちいち「安いスーパーがあるぞ!」「ポイントが倍の日にまとめ買いしたら?」などと口出しするほどで、普段外食はほとんどしていないようです。

そんな父の誕生日には毎年「自分では絶対買わないだろうな」といったプレゼントを贈るのですが、今年は外に連れ出し食事をプレゼントすることに。

高級レストラン

私が父の誕生日に選んだお店は、父が自分でお金を出して行くことはないであろう価格帯のイタリアンレストラン。

父は初めてのイタリアンレストランで興奮した様子です。到着するとスマホを取り出し外観、内装、一品一品の料理を写真に収め始めました。

喜んでくれているのはよいのですが、父は写真を撮るためにいちいち立ち上がって、さまざまな角度から何枚も何枚も撮影。

落ち着いた雰囲気のレストランのなかで、父の写真撮影はかなり目立っていて、正直浮いていました。

父の恥ずかしい発言

食事を終え、店員さんが食後のドリンクを何にするか聞いてくれたので、私はアイスコーヒーを頼みました。

父は普段苦いコーヒーは好まないのですが「一番高そうだからエスプレッソで!」と注文。

お店によって異なるのだとは思いますが、本格的なお店だとエスプレッソはショットサイズで提供されることもありますよね。

そのレストランでもエスプレッソはショットサイズで提供されたのですが…。

父はエスプレッソを運んでくれた店員さんが目の前にいる状況で、周囲のお客さんにも聞こえる大きな声で「ちっちゃ! 一口やん!」と言ったのです!

それ以前に写真撮影で目立っていたこともあり、恥ずかしさでいたたまれなくなり足早にレストランを後にしました。

【体験者:30代・女性自営業、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。