結婚してから老いるまで、一生「幸せ」が続くとは限りません。ある日突然、交通事故や病気で若くして配偶者と死別してしまうこともあるかもしれません。残された家族は悲しみのどん底に突き落とされたようで生きていくのが精いっぱいな中、悪気があるのかないのか、人から心無い言葉をかけられることもあるようです。今回は私の友人A子から聞いた、ママ友から思わぬ一言をかけられた話を紹介します。
夫と死別したA子
A子は昨年夫と死別したシングルマザーです。夫は40代前半だったのですが、仕事中の突然死でした。今は小3の息子を女手一つで育てています。
夫の死は想像を絶する悲しさや寂しさでした。あまりに辛く、なかなか気持ちの整理がつかないまま、1年が過ぎようとしていました。しかし、息子のためにもこれからも生きていかなければならず、なんとか普段通りの生活を送ろうと必死でした。
幼稚園時代のママ友に夫の死は伝えていない
息子が通っている小学校は、田舎ということもあり小規模です。そのため、息子の同級生は父親が亡くなっていることはほぼ全員が知っています。
一方、息子が以前通っていた幼稚園時代のママ友たちには、夫の死をまだ伝えていませんでした。別々の小学校に入学し疎遠になっていたため、敢えて報告する必要性も感じなかったからです。
スーパーでバッタリ……
しかし、先日たまたま立ち寄った家から遠いスーパーで、幼稚園時代のママ友の1人と偶然会ってしまいました。誰から聞いたのか分かりませんでしたが、そのママ友はなぜか夫と死別したことを知っていました。
そして、ママ友からは「なんか平気そうじゃん! よかった!」とすごい笑顔で言われしまい……。A子は「う、うん、まあね」と気丈に答えたものの、心の中ではまだまだ平気ではありませんでした。